今回のRACERS VOL13は2002年型ホンダRC211V特集です。
10年前のマシンであり、この機会に決定版といえる情報提供がとも期待しましたが、残念ながら期待外れに終りました。おそらく技術的な理由ではなく、広報的な理由でしょう。
また、RC211Vといえば、その75.5度V型5気筒を抜きに語ることはできません。このレイアウトの「発明者」である山下ノボル氏の説明の様子です。
http://racers.cocolog-nifty.com/photos/uncategorized/2011/12/31/egpl.jpg
「50% 一定のアンバランス力がクランクと逆回転に回る」
とホワイトボードに書かれていますが、これは、私が
http://jfrmc.ganriki.net/zatu/rc211v-balance.htm
書いた
「したがって、常時
P/2の不釣合いが発生することになる。その力の向きは上死点、下死点ではクランクピンと同じ方向で、それ以外ではクランクピンと対称の方向となる。つまり不釣り合い力の向きはクランクシャフトとは逆方向に回転する」
と書いたのと同じことで、山下氏は基本から説明しようとしたようです。
残念ながら、取材者はあまり理解できていないようで、50~55頁の文章を理解できる人がいるのでしょうか。
高校で数学、物理を学んだ方が少なくないのですから、もう少し、理解させようという文にならなかったのかと思います。これでは、メーカーの宣伝文句にちょっと毛が生えただけでしかないと思います。
続く
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