レーシングマシンについての記事は「その他」にもあります。
「確かにエンジンが低中速回転域のときに、デスモドロミックのバルブトレインは摩擦損失が少ない。しかし高回転域では摩擦が生じる構成部品の多さがあだとなり、デスモドロミックはむしろ摩擦損失の面では不利になってしまう。」
https://www.autoby.jp/_ct/17688064#goog_rewarded
類似した意見はよく見かけます。しかし、部品点数の多さも要因の一つですが、それは小さなことです。
高回転でデスモのフリクションは普通のエンジンより大きくなる理由は
〇バルブスプリングエンジンではバルブがカムに押し付けられる力が低回転より減少するのに対して、デスモドロミックエンジンでは低回転よりバルブがカムに強く押し付けられること。しかもその時のバルブリフトが大きいこと。
〇バルブは短い周期で振動しているが、バルブスプリングエンジンではバルブ加速度の正負のどちらか一方ではバルブがカムから浮く方向であるのに対し、デスモドロミックエンジンでは加速度の正負両方で開カム・閉カムのどちらかに押し付けられること。しかも、開カムのバルブリフトが小さい時、閉カムのバルブリフトは大きいこと。
です。優先順位を付けて簡単にまとめると
「普通のエンジンでは高回転でバルブが浮き気味になるの対し、デスモではバルブがカムに押し付けられる等々の理由」
でしょうか。この理由は「構成部品の多さ」で説明できません。
https://jfrmc.ganriki.net/zatu/pvs/pvs.htm