こちらの石井徹記者
http://www.asahi.com/sns/reporter/ishii_toru.html が書かれた記事です。
http://www.asahi.com/articles/DA3S11550814.html
有料記事の一部
「「ニシグマ? 西熊って何だ?」~日ごろ環境問題を取材している私には、ちんぷんかんぶんだった」
「原発について確かに「震災前過去30年(略)の設備利用率平均を用いる」と書いてあった。だが、ここまで原発を過大に見積もるとは思わなかった。」
「風力や太陽光の出力想定については「過大評価にならないよう2σ(シグマ)評価を行ってはどうか」とあった。要するに「偏差値70」のことで、各月の2番目の最大発電日を想定している、と後で知った。十分過大だろう。」
「専門家の話では1σ(偏差値60)評価だと、接続可能量が3割ぐらい増えるそうだ。」
中身のない文なので、何が過大なのかよく分りませんが、記者には
・原発は運転している限り安定した出力
・太陽光等は運転できる状態であっても出力変動が大
という大前提が抜けているように思います。
「2σ(平均+2σのこと)で評価する」のは、「実績最大で評価すると過大に評価することになる」という考え方からでしょう。
例えば、実績最大が100、平均値が55、σが20とすると
平均+σ=75 あるデータが75を超える確率 16%
平均+2σ=95 あるデータが95を超える確率 2.3%
平均+3σ=115 あるデータが115を超える確率 0.13%
で、実績最大が100であっても95を採用することになります。
(こちらに示された確率は上下端を超える確率なので、上端を超える確率はその1/2
http://www.meti.go.jp/committee/materials/downloadfiles/g60327d06j.pdf )
「可能量」の算出にあたって、大きく変動する出力の評価を平均+2σで行うことのどこが「過大」なのかよく分りません。
単に「原発は平均、自然エネルギーは偏差値70だから自然エネルギーは過大評価」と記者は考えたのでしょうか?
そもそも疑問点があるなら、なぜ設定理由等について経済産業省等に取材しようとしないのでしょうか? 自分自身の不勉強を棚に上げて記事を書ける根性が素晴らしいですね。
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