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レーシングマシンについての記事は「その他」にもあります。

ノートン チャレンジP86(5)

https://classicbike.biz/Norton/Mags/1970s/Cosworth-Norton.pdf

 によるとP86エンジンの最高出力は95HP※だったとのこと。

 この出力を変速機出力シャフトとします。


 1974年当時のF-1トップチームのDFVエンジン最高出力を460HPとしますと、1/4では115HPです。

 変速機等の伝達効率を95%とすると109HPですが、実際の最高出力はこれより13.0%低い95HPです(95HPが前バランサーシャフト測定なら115HPの82.6%)。

 95HPに留まった理由としてまず考えられるのは、DFVは燃料噴射なのに対してキャブレターだったことです。

 P86のアマルキャブレターのベンチュリー径は40mmですが、想定される出力、回転数に対して小さすぎます。


 1973年、ホンダCB125S(125㏄単気筒・OHC2バルブ、1975年のモデルチェンジによりCB125JXに)にホンダRSCのキットを組み込んだエンジンの出力は

 20.8PS/12000rpm(変速機出力シャフト)

で、キャブレターはケーヒンCR31でした。

 この数字を元に、「排気量と回転数」(リンク)、「レーシングエンジン出力の相対比較」(リンク)と同様に試算します。

 CB125Sレースエンジンの出力をP86に当てはめると

86.5PS/8320rpm

に相当し、キャブレター内径は

31×(375/125)1/3=44.7mm

になります。


 そして、当時のDFVの最高出力発生回転数を10500rpmとすると、8320rpmから10500rpmへ26%回転数を高めるためには、キャブレター内径をさらに49mmに拡げる必要があります。


 もちろん、これはベンチュリー部の境界層のことなど全く考慮しない単純計算で、そのまま実エンジンに当てはまる訳ではないのですが、P86の40mm径キャブレターが出力の制限因子の一つだったことは間違いないと考えます。

 もちろん、40mm径キャブレターを選択した理由として、さらに内径を拡げると適切な燃料霧化特性が得られなかったことも想像されますが、そうならば、それこそがキャブレターの弱点の一つです。


(続く)




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