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レーシングマシンについての記事は「その他」にもあります。

ノートン チャレンジ P86

P86のクランクシャフトはこんな形です。

出典 Cosworth-Norton.pdf


 ノートン・コマンド850のクランクシャフト(リンク)カワサキW1のクランクシャフト(リンク)と比べると、P86のクランクのバランス率はかなり低い思われます。


 また、この3機種ではクランクの中央にベアリングはなく、その部分はフライホイールになっています。

 とてもレーシングエンジンのクランクシャフトとは思えません。

 P86のクランクシャフトがこのような形になった理由ですが・・・

一般市販車としての乗り味のために(180度ではなく)360度クランクにする。フライホイールマスも一般市販車の乗り味のために大きくする。

摩擦損失を減らすためクランクベアリングは両端の2か所のみとする。

クランクシャフト回転の空気抵抗(ガス抵抗)を減らすため
・クランクシャフト中央のフライホイールを円形にする。
・クランク両外側のクランクウエブを薄く円形にする。

クランクバランス率が小さくなる。


あたりでしょうか? クランクウェブの形状は空気抵抗低減を意図しているように思えます。


  P86を設計したキース・ダックワースはDFVの設計について次のとおり語っていました。

「私は、常にエンジンの機械的ロスを無視できないと感じているので、DFVではクランクケース内部における空気の流れを合理的なものとするよう、特に努力した。仮に、クランクシャフトのバランス・ウエイトが約75m/sec※の周速で回転しているものとするなら、クランクシャフトの周囲の空気も、それにつれて回転しているに違いない。そこで私は、内部の空気が動きやすいように、クランクケース内面をできる限りスムーズに仕上げることを心掛けた」(オートスポーツ1976-8-15(三栄書房))

※DFVのクランクアーム半径を45mmとすると、10000rpmで47m/sになる。75m/sは非現実的な数字。45m/sの誤記か?

 とはいうものの、低バランス率のクランクシャフトでクランクベアリング、それを支えるクランクケースは大丈夫なの?という疑問があります。

(続く)


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