を購入しました。いつもは発売日に購入するのですが、昨日まで本屋のない地域に行っていたので、購入が今日になりました。
主題は「GSX-R1000」、副題は「2025 Team SUZUKI CN CHALLENGE マシン開発の裏側と新たな戦い」です。
幾つか気になる記述がありますね。
65頁「(2024年型のピストンについて)気になるのは♯1の吸気側がスポンジ状~なぜ、温度が上がる排気側ではなく吸気側なのだろう?その原因に関して、チームは言及していない」
おそらく、スズキが言及していない理由は「当たり前だから」と思われます。巷ではノッキングとプレイグニッションを混同した記述が見られますが、プレイグニッションであればプラグ周辺~排気側が主な発生場所です。
一方、点火プラグが発火して混合気に着火し火炎が広がるのですが、未燃混合気が(燃焼による膨張により)圧縮され自発火するのがノッキングです。火炎の広がる速度は(温度の高い)排気側の方が速いので、ノッキングは吸気側で起きることが多いのです。
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を買いました。1996~2001年が取り上げられていますが、私にとっては1996年日本GP、2000年日本GPでの阿部典史の優勝が昨日のように思い出されます。
1995年、不甲斐ない成績だった阿部は1996年第1戦、第2戦、第3戦日本GP予選でも不調でしたが、日本GP決勝では見違えるような走りで、終盤は独走で優勝したのです。阿部がフィニッシュしたとき、私も涙が出てきました。
2000年日本GPでは、阿部はケニー・ロバーツJrとの接戦を制して優勝、これが阿部の最後のGP優勝となりました。
これらのレースの写真も当然本書に載っています。ただ、14頁の表彰台の写真は1996年日本GPではなく1996年イギリスGPです。阿部の皮ツナギに「Marlboro」の文字がないので日本GPではないことがすぐ分ります。
2分33秒あたりから日本GP表彰台の写真。
そして、表彰台に少し写る
BR
GR
ONIN
の文字で
BRITISH
GRAND PRIX
DONINGTON
と分ります。6-7頁のイギリスGP表彰台の写真の後に撮影されたものです。
それにしても、2001年ですら24年も前のことになりますが、歳をとると昔のことが本当に懐かしく思い出されますし、こういう本を出してくれることに感謝します。このシリーズは4冊目ですが、続編(2002~)も出してくれると嬉しいです。
執筆者(ライター)の1人はWikipediaがお好きなようで、Wikipediaの誤りを丸写しした記事が見られ、当時の雑誌等を確認すれば間違えるはずがないことを間違えています。どうしようもないですね。
前回、次のように書きました。
「1980年は、私にとってもっとも印象に残っている全日本750(後の500)シーズンの一つです。そんな訳で、34~37頁の1980年全日本の写真に違和感を覚えるものが多く、当時の雑誌掲載写真で確認しました」
違和感の例は次のとおりです。※は写真が予選ではなくレース(決勝)で撮影されたものとした場合です。
34頁「最終戦、750の毛利を追う500の鈴木」
「1980 R10 鈴鹿」
※R10日本GPで毛利と鈴木が接近して走ったのはレース1~2周辺りだが、2人の前後に他のライダーが見えない。
R10日本GPは予選、決勝とも晴天だったが、写真では曇りのように見える。
36頁左上・写真1「1980 R10 鈴鹿」
水谷のTZ500のフェアリングの下に「くるまのオオス」の大きなステッカーがない。
R10日本GPは予選、決勝とも晴天だったが、写真では曇りのように見える。
37頁写真1「(写真タイトル)「1980 R10 鈴鹿」
石川のTZ500が伊太利屋カラーではない。
※R10日本GPで佐藤と石川が接近して走ったのはレース1~2周辺りだが、2人の前後に他のライダーが見えない。
R10日本GPは予選、決勝とも晴天だったが、写真では曇りのように見える。
日本GPの天気云々についてですが、37頁写真4は第10戦日本GPのものですので、これと比較すれば一目瞭然です。
ライターにこんな感覚を求めているのではありません、念のため。