標題は「南北戦争」のことです。civilの訳語としては「市民」、「国内」、「民間」がありますが、どれが適当か、もっと適当な言葉がないか、よく検討する必要があります。標題をそのまま訳すと「内戦」になりますが、地理的な要素を考慮して南北戦争と訳されたのでしょう。
スペイン内戦もSpanish Civil Warといいます。これを「スペイン市民戦争」と訳す例もありますが、何のことかわかりません。市民を巻き込んだ戦争というなら、第1次大戦以降の戦争の多くが「市民戦争」です。
こんなことを思ったのは「二輪グランプリ60年史」の86頁に「ヤマハの市民戦争に注目が集まった」という文があったからです。ヤマハのリードとアイビーの2人のタイトル争いのことなのですから、市民戦争ではなく「内戦」と訳すべきでしょう。この本はあまりにも内容が豊富で、訳すのにかなりの労力を要したからでしょう、おかしな訳が散見されます。
逆におかしな文については元はどうだったのか、どういう意味なのか、推測する楽しみもあります。civil warのことも実は知りませんでしたが、おかげで勉強になりました。
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