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JFRMCブログ

レーシングマシンについての記事は「その他」にもあります。

RACERS Volume 37(2)

55頁に「トルク×回転数÷716.6=馬力」
とあります。単位を書いていませんが、トルクはkgf・m、回転数はrpmです。

ネット上には、716.6 と 716.2 があります。

60×75 /(2×3.1415926)=716.2

60×75 /(2×3.14)=716.6 

実際は、トルク等の測定誤差が大きく、どちらを使っても大差ありません。
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RACERS Volume 37

RS750D等、ホンダのダートトラックマシンが取り上げられています。
あまり詳しくないので、読み物として興味深く読ませていただきました。

54~55頁に、フォード・コスワースFUA F2エンジンのことが書かれていますが、FUAではなくFVAだと思います。2箇所でFUAになっていますが、元資料の紙記事を電子化する際のソフトの問題でしょうか?
FVAについてはこちら。
http://www.grandprixengines.co.uk/cosworthstory.pdf

疑問なのは、なぜこんな古いエンジンのデータを参考にしたのか、ということです。考えられることとして

○ホンダのF2エンジン(2リッター6気筒)はS/B比が大きく異なり参考にならなかった。
○ホンダF2エンジンのライバルだったBMW M12/6 2リッター4気筒(89×80)のデータはなかった。
○BMWのデータがあったとしても
 ・ホンダの4輪部隊の手元にあり、2輪部隊から問い合わせし難い雰囲気だった。
 ・FVAの方が気筒あたり排気量が400とRS750に近く、より参考になった。

ということを想像しました。少なくともFVAのデータがホンダの手元にあったことは事実のようです。とすると、1976年のホンダRCBの燃焼室設計の参考になったのかもしれません。

動態保存

「Collection Hallでは、歴代の製品やレーシングマシンを走行可能な状態に保つ「動態保存」を行っています。」(http://www.honda.co.jp/Racing/spcontents2014/collectionhall/

徳島県にある大塚美術館に展示されているのは「複写物」です。でも、それを承知の上で見学しています。しかし、航空機でも車でもバイクでも、絵画とは異なり「動いてナンボ」だったものです。ですから歴史的なものを保存する場合、

○そのままの姿で保存
○稼働可能ではないが、一部部品を新造して保存
 ○稼働可能状態で保存(一部部品を新造)
 
★そのままの姿の展示の例 紫電改

に分けられます。「動いてナンボ」だったものですから、稼働状態を維持することにも大きな意味があります。しかし、機械はいつかは朽ち果てていくもの、動態を維持することはできません。動態を維持しようと思えば、かなりの部品を新造する必要があります。時にはエンジンのシリンダーブロック、シリンダーヘッドも、機体、フレームも新造する必要があります。

 しかし、当時と異なる材質、製法で製作したエンジン、フレームのマシンを単なる展示物として見た場合、大塚美術館の展示物と同等でしかありません。意味があるのは「動態」であることで、飛行・走行するマシンを見て、当時のシーンを目に浮かべることができることにも多いに意味があります。
 
 出来得れば、「動態保存」のマシンのどこをどう新造したのかを示していただけないかと思います。「これは当時のマシンそのものではないが、当時の動態に近い姿を維持している」ことは「当時のマシンをそのまま維持していると誤解させる」より素晴らしいことだと思います。


ジュピター

NHKフィギュアを見ました。
https://pid.nhk.or.jp/event/PPG0269181/

浅田選手の時の曲、番組でも「ジュピター」と紹介されていました。

歌われてた歌詞(日本語部分を除く)は、
”I vow to thee, my country"
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%88%91%E3%81%AF%E6%B1%9D%E3%81%AB%E8%AA%93%E3%81%86%E3%80%81%E6%88%91%E3%81%8C%E7%A5%96%E5%9B%BD%E3%82%88

です。「ジュピター」では歌詞の意味、浅田選手がこの曲を選んだ意味が伝わらないように思います。

新年+書評

新年あけましておめでとうございます。

最近は大晦日~新年を実家で過ごすことが多かったのですが、今回は久しぶりに自宅で過ごしました。大晦日の夜は近所のお寺(子供が子供会等でお世話になっていた)に行き、除夜の鐘を鳴らし、神社に深夜の初もうでに行き・・・久しぶりでした。

で、「博士のエンジン手帖 3」(畑村耕一 編集:世良耕太、2015三栄書房)を読みました。

畑村氏の感想文(連載記事)をまとめたものです。

61頁のような間違いは間違いはすぐ分ります。VWの1.2リッターTSIエンジンのことを書いているのに、諸元表は2リッター4気筒だからです。
153頁のフォードの1リッター3気筒のはずなのに、ボア×ストロークが83×92.3の訳はないとすぐ気が付きます
他のエンジンにもこのようなくだらない誤りがあります。これは編集者の責任でしょう。

著者の責任分として1箇所だけ指摘しておきます。
125頁でプジョー1.2リッター3気筒自然吸気エンジンについて「クランクシャフトの倍の回転数で逆方向に回るバランスシャフトは付いておる」とありますが、赤字は「と同じ」の誤りです。
http://www.psa-peugeot-citroen.com/sites/default/files/content_files/new-challenges-encountered-when-designing-highly-downsized-gasoline-engines.pdf は
1.2リッター3気筒ターボについてのものですが、Page12/16の図でバランサーシャフトを駆動するギア、バランサーシャフトのギアを見ればクランクシャフトと同速だと分ります。

そもそも3気筒エンジンの1次慣性力、2次慣性力の釣り合いを理解していれば、「バランサーシャフトを1本装着するなら、1次慣性力対応」と分るはずですが、編集者にその知識を求めるのは無理ですから。

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