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レーシングマシンについての記事は「その他」にもあります。

「EV = 火災が多い」は大間違い! ???

「EV = 火災が多い」は大間違い! むしろハイブリッド車はEVの“140倍”という現実、この米国調査をどう受け止めるのか (msn.com)

 出典の保険会社資料では「per 1000k sales」となっています。つまり、現存する車両数ではなく、販売台数が分母です。

 しかし、火災事故を起こす車の車歴にかなり幅があるはずですが、どれくらいの期間の販売台数を加算しているだろうかという疑問が湧きます。
 また、分母となる台数が同じだったとしても、1台あたりの走行距離が全く異なるはずです。
 こんないい加減な資料を基に「どう受け止めるのか」と言われても困るなあと思っていたら、検証されている方がいました。この種のコタツ記事はこれまでにもあったのです。

電池が大好きな超ヤサイ鴨さんはTwitterを使っています: 「これいい加減見飽きたし、いちいち間違い説明するのも面倒だから、一度ちゃんと日本語解説ツリー作ったほうがいいかもね。 https://t.co/0XTFoMVaFG」 / Twitter

 私も出典の保険会社資料、さらにその出典であろうNHTSA FARSの表を見ましたが、保険会社の表はかなりいい加減です。NHTSA FARSの表では「衝突事故と、衝突事故で起きた火災」を示しているのに、保険会社資料では衝突事故=火災事故としていいます。


 なお、この表の「Gas」の件数199533(右端)はNHTSA FARSの表の
Diesel 28155
Gasoline 171220
Conpressed Natural Gas 153
Propane 5
の合計値です。

 また、「Hybrid」の件数16051は
Convertible(天然ガスとガソリンの切り替え可能型) 134
Electric-and-Diesel Hybrid  6
Electric-and Gasoline Hybrid  1765
Flexible 14146
の合計です。Flexibleはガソリンとエタノールの混合燃料使用車で、燃料の混合比に関係なく使用できる車両です。あるいはガソリン100%と混合燃料を切り替えるものも含まれるかもしれません。

 他に「鴨南蛮を食べる電池鴨」が指摘していることも正しいと思われます。特にこの指摘は重要です。

そしてこの2013〜2017年に発生した累積衝突件数を2018年単年の販売数で割った値が100,000件当たりの発火率(Fires per 100k Sales)になっているかも。~この場合のHybridにはガソリン・エタノール混合車とは無縁のHEVの台数を使ってるかも。」

 まあ、こんな記事は害悪でしかないと思います。

(2023年4月28日追記)
Keiichiro SAKURAI on Twitter: "情報ありがとうございます。 にわかに信じ難い内容でしたが、こちらでも確認しました。 2018年のNTSBのデータの ・火災で無く、crashの件数(!?) ・Hybridに代替燃料車も合算(!??) 見事に騙されました…。 2020年にNFPAが、判断にはデータ不足と指摘した(P10)資料も。 https://t.co/X3PRRIm2Dh" / Twitter

 素人を騙すのは簡単といいいますが、研究者を騙すのも簡単です。低位発熱量と高位発熱量の区別を認識していなかった研究者ですから。
JFRMCブログ 低位発熱量(LHV)と高位発熱量(HHV)が区別されていない提言?(10/3追記) (tou3.com)

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