F750としてのノートン チャレンジP86に対する私の評価を一言で言うなら「これで勝てると思ったの?」です。
1 二輪レースエンジンの出力表記は変速機出力シャフト測定のことが多いが、1973年時点、DFVの1/4で115HP、変速機出力シャフト換算で109HPで勝てるという目論見は、カワサキH2R、スズキTR750が改良されない、そしてヤマハTZ750が登場しないことが前提だった。
2 一般市販車用を考慮したエンジン設計で、109HP(変速機出力シャフト)は出せそうもなかった。
3 二輪と四輪の差を全く考慮しないフレーム構成だった。
3について補足すると、新しいことに挑戦することを否定しているのではありません。ただ、新エンジンを開発するのであれば、車体は冒険を避けた方がエンジン開発が比較的円滑に進むでしょう。新開発エンジンを新形態のフレームに搭載するのであれば、十分な開発体制を整え、迅速に開発を進め、新形態フレームの是非を見極めるべきでした。
しかし、当時のノートンには人員、資金の余裕がなく、コスワースもDFVの改良で多忙でした。開発は遅々として進まず、その間にライバルマシンの改良はますます進むこととなり、このプロジェクトは見切りを付けられることになりました。
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