ヤマハの大きな功績は手頃な価格で手頃な性能の市販レーサーを多くのライダー提供したことです。「手頃な価格で手頃な性能」だからこそ、標準状態でもそこそこの性能を発揮し、手を加えれればさらに高性能となるマシンとして、世界選手権から地方のクラブイベントまで、多くのユーザーに用いられたのです。
世界選手権ともなれば、1970年250ccクラスのチャンピオン、GouldのTD-2のように、前フォークがチェリアーニ、後クッションユニットがガーリングに変更されるような改修は珍しくありませんでしたし、フレームの交換もその延長線上の改修としか思えないのです。そして、その結果として、ヤマハエンジンを搭載するフレームコンストラクターを育て、世界GPの隆盛にも大きな役割を果たしたと考えています。
ですから、私としては、FIMの取り扱いはどうであれ、ヤマハエンジン搭載車のGP優勝は「ヤマハ」の勝利としてヤマハが誇るべきことだと思うのです。そして、そういったマシンは全て2ストロークエンジンです。
そこで、ヤマハ2ストロークエンジン搭載車の世界GPの機種毎の優勝数を整理してみます。
(続く)
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