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レーシングマシンについての記事は「その他」にもあります。

ヤマハ0W35(3)

 ライディングスポーツ誌1989-4の記事は物語風にまとめられているので、どこまでがヤマハ関係者の証言(あるいは記録)なのか、ライター氏の想像なのかがよく分りません。「フランスGP終了後~YZR500用のパワーバルブ一式が、機内持ち込み手荷物として、ひとりのエンジニアとともにヨーロッパに渡った」とありますが、1977年型0W35をパワーバルブ無仕様からパワーバルブ有仕様にするためには、パワーバルブ付きシリンダー、パワーバルブ作動用サーボモーター、CDIユニット(パワーバルブ作動対応)等だけでは済まないと思われます。
 ※1977年のパワーバルブ仕様はスライド(ギロチン)型バルブではなく鼓型バルブだったことを前提にしています。


 これはTZ750のクランクケースで、スタッドボルトがクランクケースに刺さっています。これにシリンダーを通してシリンダーヘッドを被せ、袋ナットで締め付けます。いわゆる「共締め」です。


  これは1977年型0W35の公表写真。TZ750と同様に共締めで、赤い袋ナットが見えます。


 このスタッドボルトがシリンダーを通る部分が邪魔になり、シリンダーに鼓型パワーバルブを装着できません。仮に装着できたとしても、スタッドボルトが邪魔になり、各シリンダーのパワーバルブを連結できません。
 
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