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JFRMCブログ

レーシングマシンについての記事は「その他」にもあります。

0W74(FZR750)

 タイトルの頁を公開しました。
http://jfrmc.ganriki.net/ow74/ow74.htm
 
以前に http://jfrmc.tou3.com/Entry/117/
で、1985年鈴鹿8時間でロバーツ/平が乗った21、21Tの識別点を書きましたが、実はフレーム、スイングアームが異なっています。外装の違いは識別点に過ぎません。もちろん、今回記述したフレーム/スイングアームの違いも外観から分るだけであって、さらに種類があるかもしれません。

 現存するマシンは鈴鹿8時間決勝を走ったマシンでないことは間違いありませんが、このことを知って残念に思われる方も多いと思います。しかし、レーシングマシンは置物ではありません。レーシングマシンとしての価値がある限り、レースやテストで損耗したりすることもあるのです。

 ただ、海外にレースやテストのために送られ、そのままになっている例は少なくありません。もし、ロバーツ/平のマシンもそうならば日本に戻ることを願って止みません。
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MOTOGP進化論

http://jfrmc.ganriki.net/zatu/pvs/pvs.htm の末尾に加筆した記事で紹介した
MotoGP Technology Second edition (by Neil Spalding, Haynes2010の訳本がスタジオ タック クリエイティブから出版されていましたので、借りて読んでみました。こなれていない直訳が多いのと、誤訳もあります。

直訳の例 
原文93頁
Building an engine that performed similarly to the two-strokes on track, and then not doing enough to eliminate the difficulties going into the corners, meant that the Yamaha was outclassed by the old two-strokes during the first three Grands Prix.
訳本93頁
サーキットで2ストロークと同じような性能を発揮するエンジンを作りながら、コーナーに進入する際の困難さを排除することが充分できないことは、ヤマハが最初の3つのGPで、古い2ストロークに劣ることを意味した。
 
 下線部は次のように訳した方がいいと思います。「コーナーに進入する時の困難さを解決できず、ヤマハはシーズン序盤の3つのGPで従来の2ストロークに劣る結果になった。」
 
誤訳の例
原文156頁
For more power, engine designers need to get the engine to breathe better, and more often. Bigger ports and valves help the breathing but, to maintain the mid-range power, the overlap between the inlet and exhaust phases has to be minimized. Despite the larger, heavier valves that the larger ports dictate, the valve opening period has to be as short as possible. That means the speed with which the valve is lifted from its seat to full lift and then back again has to be as high as possible.
 
訳本156頁
より多くのパワーを得るために、エンジン設計者はエンジンにもっと効率的に、もっと頻繁に呼吸をさせる必要があった。径がより大きいポートとバルブは吸排気を助けたが、ミッドレンジのパワーを維持するには吸気と排気の作用角のオーバーラップが最小限でなければならなかった。径のより大きなポートには大きくて重いバルブが必要だが、バルブが開いている時間はできるだけ短くなければならない。つまり、バルブがシートに密着している状態からフルリフトまで開き、再び閉じるまでのスピードができるだけ速くなければならない

 下線部は「にもかかわらず、バルブが開くのに要する時間ができるだけ短くなければならない。つまり、バルブがバルブシートから最大リフトまで開くスピード、そして閉じるスピードができるだけ速くなければならない。」です。

  バルブが開いている時間・リフトの面積を多く取りたいが、オーバーラップは小さくしたいので、バルブが開いていく速度、閉じていく速度を高くする必要があるということだと思います。


 また、原文の「accelaration」は加速という意味と加速度という意味がありますし、162頁の「jerk」も「加加速度(あるいは躍度)」と訳さないと何のことかわかりません。このあたりは物理の話なので、訳者の限界なのでしょう。

 まあ、訳文を読んでいておかしな記述は直訳、誤訳なので、本当はどうなのか推測する楽しみもあります。ただ、引用する場合は要注意です。

デスモの摩擦損失

 デスモドロミックバルブ駆動系について、
http://jfrmc.ganriki.net/zatu/pvs/pvs.htm で、
「デスモドロミックバルブ機構は、低回転ではバルブ駆動系の摩擦損失(フリクションロス)がバルブスプリングエンジンより小さいが、高回転では、むしろバルブスプリングエンジンより摩擦損失が大きくなると考えられる。」

と書いておりましたが、ドゥカティの監督が、「デスモのパワーロスが少ないのは低中回転」と語っていたことが分りました。上の頁の末尾に加筆しています。もちろん、この「低中回転」が具体的に何rpmなのかは分りませんが。

RACERS Vol09

 標題の雑誌を購入しました。本号は1980年代半ばのヤマハ4ストローク750特集です。特に1986年デイトナ200で優勝したマシンについての記述は白眉といえるものです。マシンの詳細写真は8号以前より減少しているとは思いますが、全体の記述はそれを補って余りあります。

 また、http://www.geocities.jp/noda_keni/y/ou28/ou28.htm
で1982年型の機種記号について不明としていましたが、本号の記述から1983-84年型と同様、0U28である可能性が高いと思いますので、記述を修正しています。

06K(0W70テスト用マシン)

http://jfrmc.ganriki.net/ow70/ow70honbun3.htm
の末尾に記載していたタイトルのマシンですが、エンジン番号が判明しましたので、加筆しました。
 
 現在、ヤマハ・コミュニケーションプラザに展示されています。

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