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姫路城の石落とし

【5/1-5/5 期間限定配信 姫路城バーチャルツアー】お城好き落語家・春風亭昇太師匠とめぐる姫路城の縄張り - YouTube

の46:00あたり
「~このお城の石落としとしてだいち15センチこれくらい15センチから10センチくらいなんですよ。ですから落とせる石は限られているわけですよ。大きさ的に。ですから実際の機能は火縄銃~下に向かって撃つ鉄砲狭間だと思っていただければ~」

 本、ネット上でもこのような意見をよく見かけます。

 直径10cmの石を落とすことを考えましょう。
 石落としから人間に当たるまでの高低差を10mとすると、衝突直前の落下速度は空気抵抗を無視して14.0m/s(50.4km/h)。空気抵抗、途中で石垣に当たることを考慮して45km/h。
 石の比重を2.8とすると石の重量は1.413㎏。
 衝突直前の石の運動エネルギーは110kJ。


 野球のボールの直径を7.35cm、重量を0.145kg、デッドボール直前の速度を145km/hとすると、その運動エネルギーは118kJ。落下する石より少し大きいだけですね。

 野球のボールと石とどちらが硬いか、変形しやすいか言う必要はないででしょう。

 姫路城を攻撃する兵士がどのような防具を装着しているかはわかりませんが、防具なしであれば、石が致命傷になる可能性もあります。防具を装着していても、骨折、打撲で、動きを止めることが可能になります。いや、石が当たらなくても、兵士の動きを止める、動きを遅くする効果は十分期待できます。

 また、石落としから火縄銃を撃つとして1方向あたり射手はせいぜい2人でしょう。撃った後の弾込めに20~30秒要するとすると、4人が入れ替わり撃つとして、2発/10~15秒です。石なら2人5秒で20個くらいは落とせるでしょう。

 弓矢、火縄銃で、走っている兵士に命中させるのはかなりの技術を要します。しかし、石を落として兵士(標的)が止まってしまえば命中させやすくなります。

 というわけで、私の意見は、「石落としは石落としとして使用することが最も有効」です。

 まあ、バイクで走行時にヘルメットに虫が当たったときの感覚を知っている人間としては、45km/h走行時に空中に浮遊する1.4㎏の石が体に当たることなど、想像するだけで恐ろしいです。



参考1 
 石の大きさを、放送で言っていた「10~15cm」の間をとって12.5cmとすると、運動エネルギーは216kJになります。

参考2
 今どきマウスシールドだけで近距離で会話している出演者に脱力感を覚えます。


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