レーシングマシンについての記事は「その他」にもあります。
1967年型スズキ125㏄2気筒にはRT67ⅡとRT67Ⅲがあり、両車はエンジンは基本的に共通ですがフレームが異なり、後者は前面投影面積が小さくなっていました。これに伴い排気管も共通ではなくなっていました。RT67Ⅱにはスチュアート・グレアム、RT67Ⅲには片山義美が乗りました。
1968年に入りスズキがGP撤退を発表しますが、グレアム、ハンス・ゲオルク・アンシャイトにRT67Ⅱが貸与されました。そして、グレアムのRT67Ⅱを(おそらく1970年に)シーンが購入し、1970年最終戦スペインで2位入賞、1971年には3勝を挙げランキング2位となりました。
なお、RT67Ⅱは10段変速ですが、1970年からのレギュレーションに合わせて6段変速に改造されていました。
このマシンは一度シーンの手を離れましたが、シーンは再び買い戻し、シーンのコレクションになったのです。
https://kininarubikenews.com/archives/41648
スズキの125㏄水冷2気筒は1966年型までは温度差循環(水ポンプはない)でしたが、RT67Ⅱエンジンでは水ポンプがクランクケース右後上面(変速機右後上面)に装着されましたので、映像から明らかにRT67Ⅱエンジンと分ります。
水ポンプにRT67Ⅱの部品番号の一部が見えます。
~2 R01100と読めます。R01はRT67Ⅱの部品番号体系上の機種記号ですが、その次の1は何らかの変更が加えられたことを示すのでしょうか?
素晴らしい歴史を持つこのマシンを1963年型とするジャーナリストがいるのは残念ですね。エンジンもフレームも全く異なるのですが。
https://x.com/matoxley/status/1225341626635055106