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レーシングマシンについての記事は「その他」にもあります。

1983年型KR1000

https://jfrmc.ganriki.net/bekkan/k/kr1000/kr1000.htm

にこの写真を追加しました。

 2位入賞したジャン・ラフォン/パトリック・イゴアのKR1000で、レース当日、押されてスタート位置に向かうところです。

 スタート前1周のウォームアップラップは行われましたが、半数強のチームは走らず、直接、マシンを押してスタート位置に着けました(ライダースクラブ1983-10)。




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1980年型カワサキKR1000


 1980年鈴鹿8時間(7月27日)で2位になったグレッグ・ハンスフォード/エディー・ローソンのKR1000です。公式予選は金曜日、土曜日に行われましたが、これは土曜日午前に撮影したもの(午後の4時間耐久の時は雨)。川崎重工業明石工場の作業服姿のメカニックがいい味を出しています。


 レースではスズキGS1000R(XR69)のグレーム・クロスビー/ウェス・クーリーと優勝を争いましたが、惜しくも40秒差で2位でした。


 レースでは夕方6時25分頃にローソンがピットイン、その時、クロスビーがピット前ストレートを通過、この時点でクロスビーが1位になったのですが、クロスビーがピット側を見て何回か頷いだようでした。
 クロスビーのペースは衰えず、ローソンから交代したハンスフォードとの差を広げていきます。そして6時45分頃にクロスビーがピットイン、燃料補給しマシン横に立つクーリーに代わるかと思ったら、そのままクロスビーがピットアウト、1位を保ったままコースに戻ったのです。
 クロスビーのペースは依然として衰えず、縮まったハンスフォードとの差を再び広げますが、7時10分頃にはさすがにペースダウン、ハンスフォードとの差を保ったまま7時31分にチェッカーを受けたのです。
 カワサキにとって、クロスビーの超人的奮闘に敗れたようなレースでした。


 ところで、この年のカワサキKR1000、スズキGS1000R、ホンダRS1000の排気音は特徴があり、極端に表現すると

カワサキ バリバリバリ・・・
スズキ  パーン
ホンダ  ギュルー

といった感じでした。あれから45年ですが、排気音、そしてレース終盤の光景は鮮明です。


 

カワサキ2ストローク水素ターボエンジン

ヤングマシンの記事。
https://young-machine.com/2025/04/11/635917/photo/635928/?type=front

 その意義についての記事を読む価値はありませんが、私のこの記事(リンク)で取りあげた特許のエンジンのようです。

カワサキ・スノーモービル用エンジン

  カワサキのスノーモービル用エンジンは1969年8月投入のKT150AERS(292㏄)に始まります。当時はアメリカのスノーモービルメーカーへのエンジン供給でした。
 1976年にはカワサキブランドのスノーモービルの生産を開始、1977年には新エンジンTC440A(435㏄70馬力が登場します。このエンジンは改良されTC440B、TC440Cとなり、1980年にTC440Dになります。

 TC440Dの諸元(内燃機関1981-2、山海堂)

形式:水冷直列2気筒
ボア×ストローク:68×60mm
吸気制御:ピストンバルブ
排気量:436㏄
圧縮比:7.0
最高出力:77PS/8200rpm
最大トルク:6.73kgf・m/8100rpm

 最高出力は近似的に排気量に比例し、気筒あたり排気量の1/3乗に反比例するとしてTC440Dの出力を換算すると

400㏄2気筒:73PS/8400rpm
350㏄2気筒:67PS/8800rpm
250㏄2気筒:53PS/9900rpm

あたりになります※。ヤマハRZ250の35PS(1980年国内発売)、RZ350の45PS(1981年国内発売)はもちろん、1983年発売のRZ250R(43PS)、RZ350R(55PS)に比べてもかなりの高出力です。

 このエンジンはもちろん分離給油ですが、燃料消費量/オイル消費量は

アイドリング時 300:1程度
全開時 30:1程度

でした。


※2ストロークエンジンで小排気量エンジンの出力を大排気量エンジン(同気筒数)に換算すると、大排気量エンジンの実測出力の方が少な目になるので、この換算結果より出力を上げることは容易でしょう。

カワサキ新2ストロークエンジン?

https://young-machine.com/2025/01/27/614448/

 カワサキUSAがいう2ストロークがどんなものがわかりませんが、カワサキモータースが特許出願した2ストロークエンジンについて。

 カムシャフトで作動される掃気バルブ(出願資料では吸気バルブ)で開閉される掃気ポート(出願資料では吸気ポート)、普通の2ストロークエンジンと同じくピストンで開閉される排気ポートを有します。
 
 4ストロークエンジンのカムシャフトはクランクシャフトの1/2の回転数ですが、2ストロークエンジンのカムシャフトはクランクシャフトと同回転になります。

 例えば4ストローク1000㏄4気筒エンジンの回転数を10000rpmとします。これを2ストローク化すると、カムシャフトは4ストロークの20000rpm相当になります。これだけで高回転化が困難なことがわかります。

 4ストロークエンジンのバルブ開閉期間は250度程度(クランク回転角)ですが、2ストロークエンジンの掃気ポート開閉期間は120~130度です。特許エンジンではバルブで制御されますので150度とします※。

 4ストロークではクランクシャフトが250度する間にバルブが開閉するのに対して、特許エンジンではクランクシャフト150度回転でバルブを開閉する必要があります。単純に考えて回転数を150/250=0.6倍に抑える必要があります。

 もちろん、低回転で高トルクが出るエンジンは(同出力の)高回転エンジンより加速がよくなりますから、その存在価値はあるでしょう。


 特許出願資料に燃料を水素とすることについて触れられていますが、水素燃料の場合、プレイグニッション(過早着火)が懸念されます。シリンダーヘッドに高温熱源の一つである排気ポートがないので、水素燃料に適しているように思えます。

 どんな用途を想定しているのでしょう?

 なお、
30年以上前、トヨタがDOHC4バルブの2ストロークエンジンを発表し一部記者に試乗させたことがありましたが、市販はされませんでした。掃気ポンプはルーツブロワーでした。

※2ストロークディーゼルエンジンでは排気ポートをポペットバルブで開閉し、掃気ポートをピストンで開閉するようですが、特許エンジンではこの逆になっています。この利点として、ピストン下降行程、上昇行程で開閉時期を合わせる必要がないため、掃気期間を長くすることができると思われます。

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