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JFRMCブログ

レーシングマシンについての記事は「その他」にもあります。

満タン法の燃費と燃費計の燃費の差(修正版)

 満タン法の燃費を毎回正確に計測するのは困難です。車の姿勢によってどこまで燃料が入るかが大きく変わるからです。しかし、この誤差は何回も満タン法で燃費を計測し集計すれば相殺されます。ある時に真の満タンに達しなかった分、次回の給油時にはその分だけ多く給油することなるからです。

 ロードスターS(2016)とヴィッツ1.0F(2015)の燃費を公開しています。

ロードスターS
http://jfrmc.ganriki.net/nd/ndfc/fc-nd-s.htm
ヴィッツ1.0F
http://vitz1f.ninja-x.jp/fc/fc1-2.htm

 燃費の平均値は次のとおり。

満タン法 燃費計
ロードスターS 21.6 21.7
ヴィッツ1.0F 19.5 20.6

 平均値は、毎回の燃費の平均ではなく、通算走行距離/通算消費燃料

 燃費計と満タン法の差はヴィッツの方が大きくなっています。なお、車に給油するガソリンスタンドは80%程度は同じです(感覚)。

 さて、満タン法の燃費計算に用いるトリップカウンターの数値と、燃費計の計算に用いられる距離データの、それぞれの元データは、両車ともそれぞれ同じ個所で計測されていると思われます。
 
 
ヴィッツのスピードメーター誤差(カーナビの速度表示との差)はロードスターのそれより大きい(100km/hの時、+2%に対して+4%程度)ので、ヴィッツの満タン法燃費も燃費計燃費のいずれもロードスターより大きめになっていると思われます。

 そして、
ガソリンスタンドでの給油量が正しいとするなら満タン法燃費に対する燃費計燃費の差の両車の違いは、ヴィッツの燃費計の計算式の係数がおかしいとしか思えないのです。

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ブルタコ50㏄GPレーサー


  MZ17600009/114869

 ブルタコ50㏄レーサーです。1976、1977年にアンヘル・ニエート、1978年はリカルド・トルモの手により50㏄世界選手権を獲得しました。フレーム横にリブ有と無しがありますが、これは無しタイプです。何年型のマシンかは私にはわかりません。


 ブルタコはスペインのメーカーですが、このマシンはオランダ→イタリア→スペインへと移籍した技術者によるものです。とはいっても移籍の際には、マシンも移転しています。

 始まりはオランダのヤマティです。1975年シーズンにピオバティチ(イタリア)として、1976年シーズンにはブルタコとして世界GPで走っています。
 このあたりは
ブルタコ
http://www.elsberg-tuning.dk/bultaco.html
ヤマティ
http://www.elsberg-tuning.dk/jamathi.html
https://www.jamathi.nl/gp-racers/
で読むことができます。ヤマティの名前の由来についても。

URSのクロスプレーンエンジン(2)

 私が「URS」を知ったのはモーターサイクリスト誌1969-6からです。この雑誌、「ホンダCB750をテスト!」が掲載されたことで知られています。
https://mc-web.jp/archive/history/15226/
では1969-10となっていますが、1969-6の誤りですね。出版社本家本元が間違えています。

 で、この号の中でURSについて7ページに亘って詳しく取り上げられてます。点火間隔については書かれていませんが

〇点火順序は1-4-2-3
〇クランクは2気筒ずつ結合されカウンターシャフト(注:動力取出軸)で一つになる。
〇クランクピン位相は左右(注:左右の2本のクランクシャフト)いずれも90度づつ。

とあります。
 そして、この写真

からすると、点火間隔は90-180-270-90度です。

 実のところ、この記事を初めて読んだ時は、こんなことは全くわかりませんでしたが、1978年になって、
https://www.amazon.co.jp/Classic-Motorcycles-Vic-Willoughby/dp/0600318702
を読んで、初めてURSのクランクが2次慣性力を釣り合わせるためのものだったことを知り、モーターサイクリスト誌の記事を読み返したのです。

 このClassic Motorcyclesは多くのマシンを取りあげているのですが、かつてモトライダー誌でその一部の日本語訳が連載されていました。URSが取り上げられていたかどうか記憶がありません。

URSのクロスプレーンエンジン

http://jfrmc.ganriki.net/zatu/yzr-m1/yzr-m1-fi.htm

で、2004年型ヤマハYZR-M1の点火間隔について考察したのも大昔になってしまいましたが、その中でURSという先例があることを書きました。URSについてはこちらに詳しく書かれています。
http://www.winni-scheibe.com/ta_portraits/urs_kuhn.htm

 ドイツ語ですが、翻訳ソフトである程度は理解できます。その中の写真

から、クランクピン配置が上の私の記事中のケース3であることがわかります。この場合、2次慣性力は釣り合いますが、偶力を生じます。2次慣性力が完全に釣り合うケース2にしなかった理由は、1次慣性力による偶力を小さくしたかったからでしょう。なお、バランサーシャフトはありません。

 クランクシャフトは2気筒毎に別体で、各クランクのギアが上の写真に写っているジャックシャフト(動力取出軸)の2枚のギアに繋がります。
http://jfrmc.ganriki.net/zatu/2crank/2crank.htmで書いたように、2軸クランクの場合、同時点火にした方がよいのですが、このエンジンは90-180-270-180度点火です。高回転では燃焼室内圧力変化によるトルク変動より慣性力によるトルク変動の方が大きいので、ギアの耐久性はそれほど問題にならなかったのかもしれません。それでも、ギア騒音は大きかったとは思いますが。

https://www.dukevideo.com/prd9970/Isle-of-Man-TT-1967-Sound-Stories-Vinyl-2-Disc-LP
で250㏄クラスの音の一部が聴けますが、全編を購入すればサイドカーレースのスタートとサインポストコーナー(だったかな)でURSの排気音が聴けます。「ギューン」というような音です。


 

ヤマハ125㏄ロータリーディスクバルブ単気筒(1983)(2)

18日前にコミュニケーションプラザのFACEBOOKで正体が明かされています。
https://www.facebook.com/YamahaCommunicationPlaza/posts/3234670146646632

 元技術者の山岡氏のコメントにあるように、エンジンは1983年の0W67ではなく1982年の0W62のエンジンがベースです。

 この機種記号についてですが、ヤマハの1982年のロータリーディスクバルブ125㏄モトクロッサーをOW62Bと表記している1982年のバイク雑誌もありました。
 
 当時は、「0W」ではなく「OW」と表記するのが普通でした。

 このマシンのフレーム打刻は当時のヤマハの他のマシンの打刻からすると「0W62-B-2××」だと思われます。Bは車体を指し、次の2が年式、××が続き番号です。おそらく雑誌記者が打刻を見て、このマシンを0W62Bだと考えたのではないでしょうか。


 ただ、この雑誌記事はパワーバルブの作動方式が変わった新型マシンについてのものです。同じ機種記号であっても、新型について(エンジン/フレーム打刻には反映しなくとも)便宜的に機種記号の数字の次にアルファベットを付記して呼称することがあるので、雑誌記者の質問に対しヤマハ関係者が雑誌記者に機種記号を「0W62B」と答えた可能性もあります。

※新型について機種記号の数字の次にアルファベットを付記した例
0W35K:パワーバルブ無装着に対するパワーバルブ装着型
0W48R:4気筒前方排気に対する2気筒前方排気・2気筒後方排気型

 ヤマハ1982年型125㏄モトクロッサーエンジン。写りが悪いですが、ロータリーディスクバルブが収まる部分が分るでしょうか。










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