レーシングマシンについての記事は「その他」にもあります。
バリー・シーンが乗ったとされるマシンです。1976年、スズキはGP500レース活動を縮小し、イギリスのスズキ輸入元・ヘロンスズキGBが編成するレーシングチームにチーム運営を委託しました。このため、マシンのカラーリングも1975年までの青基調から変更されました。
シーンには1976年型XR14、ジョン・ウィリアムスとジョン・ニューボルドには1975年型XR14が与えられましたので、イギリスに現存する1976年型XR14はシーンのものでしょう。1975年型と1976年型ではフレーム形状が異なるので、容易に区別できます。
映像のマシンですが、メーター下のフェアリングステーに吊るされたCDIユニットに「BS1101」と書かれています(Part Oneの3分46秒、Part Twoの7秒)。
もちろん、BSはBarry Sheeneで、1101はエンジン番号かフレーム番号です。
TEAM SUZUKI by Ray Battersby、Osprey1982によると、エンジン番号1101、フレーム番号1101の1976年型XR14がドニントン・ミュージアムに展示されていたとのことですので、このマシンが映像のマシンで間違いないと考えます。
TEAM SUZUKIについてはこちらを参考に。送料は船便で£18、航空便で£33.20程度です。気軽に買える値段ではなくなったのが残念です。
http://jfrmc.ganriki.net/zakkan/teamsuzuki.htm
カーグラフィック今月号に片山義美さんの記事があります。四輪中心の記事ですが、二輪関係の記述もあります。
「~片山をスズキが放っておくはずがない。すぐにワークスチームに招き入れ、1966年からロードレース世界選手権(グランプリ)に送り出された。それから2年間、片山は50㏄クラスで快走し、4勝を挙げた。」
4勝は50㏄3勝、125cc1勝です。
世界GP初参戦は1964年日本GP125㏄で、海外の世界GPに初めて出場したのは1966年ではなく1965年です。
出場レース数は50㏄より125㏄の方が多いです。
片山さんの世界GP参戦レース(太字は3位以内)
50cc
1966年 オランダ、マン島、日本(優勝)
1967年 スペイン、ドイツ、フランス(優勝)、マン島、オランダ(優勝)、ベルギー
125㏄
1964年 日本
1965年 マン島、オランダ、日本
1966年 オランダ、東ドイツ、チェコ、フィンランド、アルスター、日本
1967年 スペイン、ドイツ(優勝)、フランス、マン島、オランダ、東ドイツ、チェコ
250㏄
1965年 オランダ、ベルギー、日本
1966年マン島125、1967年日本50、125は負傷欠場。
50㏄の出場レース数が少ないのは、50㏄の開催レース数が少ないためです。
MotoGPの公式サイトで
https://www.motogp.com/ja/riders/yoshimi-katayama/029dae96-502a-40a7-8379-aa44514b90e2?tab=overview
片山さんの参戦レース数が
50㏄ 6
125cc 9
250cc 2
となっているのはデタラメです。このサイトは間違いだらけなので注意が必要です。