レーシングマシンについての記事は「その他」にもあります。
[
99]
[
100]
[
101]
[
102]
[
103]
[
104]
[
105]
[
106]
[
107]
[
108]
[
109]
1977シーズン前公開された0W35。排気サイレンサー後端に突き出しがありません。
第1戦ベネズエラGP。
突き出しがあります。
オランダGPでのパワーバルブ無と思われるマシン。突き出しはありませんが、シーズン公開マシンよりサイレンサーが長いようです。
同じオランダGPでのパワーバルブ仕様と思われるマシン。突き出しはありません。
突き出しの有無はパワーバルブの有無とは関係ないようです。実戦で使用されたマシンは突き出し有が多いようですが、コースによってサイレンサー、あるいはサイレンサー+排気管を使い分けしていたようです。
人口学が映す社会の実相 青木睦・論説委員が聞く:東京新聞 TOKYO Web (tokyo-np.co.jp)
「キャンペーンのあった三年間で三・一歳延びました。最近の平均寿命の延びは、代用アルコールの消費が減っていることが原因の一つでしょう。代用アルコールとは車のエンジンなどに使う不凍液やオーデコロンです。日本では不凍液に変性剤を混ぜることを義務付けて飲めないようにしていますが、ロシアには最近までそんな法律はありませんでした。
不凍液はアルコール分が90%以上なので純アルコールに近い。飲むと甘苦いそうです。日本人には不凍液やオーデコロンを飲むという感覚が理解できないですが、ロシアで二〇〇四年に行われた調査によると、十五歳以上の男性で飲んだ経験がある人は20%を超えています。」
単にアルコールといえば、エタノール(エチルアルコール)かなと思います。メタノール(メチルアルコール)を指すこともないとはいえないかな。
不凍液といえば、エチレングリコールが主成分として知られています。「飲むと甘苦い」ということなので、上の記事中のアルコールはエタノールではなくて、エチレングリコールのことだと思います。
エチレングリコールは2価アルコールで、これを単にアルコールというのは如何なものかと思います。なお、消防法でいうアルコール類は炭素数1~3の1価アルコールですから、メタノール、エタノール、プロパノールです。
また、エチレングリコールを主成分とする不凍液に変性剤を混ぜることを義務付けて飲めなくしているとは初耳でしたが、不凍液の着色(大抵は緑や赤)のことを言っているのかな。
JIS規格はこちら。
JIS K 2234:2006 不凍液 (kikakurui.com)
まあ、「社会学者」に「東京新聞記者」が取材した記事がですから・・・
実戦で走った1978年型0W35Kのストリップ(フェアリングを外した状態)の写真を見たことはありませんが、走行中等の写真でシリンダーヘッドが見えるものがあります。
これは500㏄第8戦スエーデンでの片山の0W35Kで、左端(1番)気筒のシリンダーヘッド左のナットが2本あり、現存するマシンと同じです。
500cc第10戦イギリスでのセコットの0W35K。4番(右端)気筒のシリンダーヘッド右のナットが2本です。
レース名不明ですが、セコットの0W35Kの右端(4番)気筒。
赤矢印が点火プラグで、その右(写真手前)にナットが2つあります。
これは500㏄第2戦スペインでの高井幾次郎の0W35Kの右端(4番)気筒。
赤矢印が点火プラグで、青矢印がシリンダーヘッド右の組付けナットで、シーズン前公表写真の0W35のシリンダーヘッド右後の共締め用ナットの位置にナットはありません。
フェアリングが邪魔し、シリンダーヘッド右のナットが青矢印の1つだけなのか、その前のナットは写真が暗くて見えないのかは分りません。
ただ、仮にシリンダーヘッドのナットが1つだとしても、青矢印のナットの大きさとその位置から、このシリンダーヘッド後側は分離締めと思われます。
第2戦でこのような変化が見られることから、私は1978年型0W35Kのシリンダー/シリンダーヘッド組付け方法の変更は1978年シーズン前に急遽行われ、これが1978年第1戦でロバーツ、片山に0W35Kではなく0W35が与えられた主な理由(第1戦までに0W35Kの数を揃えられなかった)ではないかと考えています。
1978年、ヤマハはセコット、片山敬済、ケニー・ロバーツの3人体制を採ります。セコットはヤマハ本社契約、片山は(おそらく)ヤマハモーターN.V.、ロバーツはヤマハモーターUSの契約です。 1978年第1戦ベネズエラ、セコットのマシンは0W35Kでしたが、片山、ロバーツのマシンは0W35で、第2戦スペインで片山、ロバーツにも0W35Kが与えられました。
再び1978年型0W35Kのシーズン前公開写真。
黄色矢印がシリンダー分離締めのナット、青矢印がシリンダーヘッド分離締めのナット/ボルト、赤矢印がシリンダー/シリンダーヘッド共締めのナットです。
なお、0W35ではシリンダー/シリンダーヘッドは2気筒一体ですが、0W35Kは各気筒別体です。
このように、シリンダー前後で組付け方が異なることは、シリンダーの歪み→焼付きの要因になったようで、1979年の0W45では全て分離締めになります。ただ、単気筒ならともかく、直列4気筒のシリンダー基部のナッの脱着は(1、4番気筒外側のナットを除き)面倒くさかったでしょう。
これは現存する0W35Kエンジンです。
写真右がエンジン前方向です。
シーズン前公開写真の0W35Kと異なり、シリンダーヘッド右後の共締めナットが消え、シリンダーヘッド右のナットが1→2に増え、さらにシリンダーヘッド前後にナットが各1あります。
シリンダー基部の後側には分離締めナットは見えません。シリンダーヘッド右の2つのナットのうち、後ろのナットが共締め用ナットなのでしょうか?
次の理由からそうではないようです。
〇ナットの大きさが他のナットと同じ。
〇ナットの位置が、本来、共締め用ナットが配置される位置より前にある。
〇ナットの位置からすると、スタッドボルトが収まる部分が掃気ポートと重なってしまう。
このようなことからすると、現存する0W35Kのシリンダー後側は分離締めで、シリンダー基部のスタッドボルト/ナットは、シリンダー壁外側ではなく内側にあるように思えます。
この変更はどの時期に行われたのでしょうか?