レーシングマシンについての記事は「その他」にもあります。
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コロナウイルスで「陰性確認」、「PCRで白黒をつける」なんていう番組を今、放送しています。医者でも理解の悪い人がいるんだなあと思います。そういう人はこの報道をどう考えるのでしょうか?
2回連続で陰性、退院後にまた陽性に 長野の20代女性 https://news.livedoor.com/article/detail/18189858/
PCR検査では偽陰性が一定出ることが知られています。陰性だからといって「感染していない」ではないのです。仮に「感染していない」だったとしても、数時間後には感染しているかもしれないのです。
そして陽性だったとしても、新型コロナウイルスそのものに効く薬はありません。症状に対応する治療、対症療法を的確に行うしかないのです。それはPCR検査の有無・結果に関わらず、医師がすべき当然のことであり、検査結果を待って対応を決めるのは医師としてどうなのかと思います。
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https://www.shimadzu.co.jp/news/press/zfdyn69049lnnr8r.html
疑問点は
1 抽出操作はないようですが、採取物は水溶液でもないのに均等に混合できるのか? 濃い・薄いが出て、本来、陽性なものが陰性になるのでは?供試された標準検体は、被験者から採取された粘液と同じく粘液なのか?
2 試薬調整後、行程1の混合液に添加するようですが、そこからPCR機にかけるために、試薬添加後の液から微量採取する必要があると思います。1検体毎にマイクロピペッターのチップを交換、もちろん交換時にコンタミがないように作業・・・この時間がカウントされてないのでは。
85分には2の時間がカウントされていないようですし、行程1の混合が96検体で5分でできるのか疑問です。85分は「1検体」だけ検査する時間のように思えます。
素人の疑問ですので、流してもらってかまいません。

これは72年のヤマハRX350(R5)のロワクランクケース左側のクランクシャフトが収まる部分です。
この写真のベアリング保持部にどれだけの力が作用するか考えます。ピストンのストローク54mm、コンロッド長108mm、回転数10000rpmとすると、慣性加速度(1次+2次)は上死点3773G、下死点2264Gになります。最大2次慣性加速度は最大1次慣性加速度の25%の大きさで、その向きは上死点では1次と同じピストン方向、下死点では1次と反対でピストン方向です。クランクシャフトのカウンターウエイトを1次慣性加速度の50%釣り合い相当とし、これを差し引いた後の慣性加速度は上死点で2264G、下死点で755Gになります。これに燃焼室ガス圧による加速度が加わります。上死点では2264Gを打ち消す方向ですが、10000rpmからスロットルを大きく戻した状態では燃焼室ガス圧が大きく低下しますので、2264G×(ピストン~コンロッド質量)の力が瞬間的にクランクケースのベアリング保持部にかかることになります。ヤマハ2ストローク250/350cc並列2気筒なら1気筒あたりクランクシャフトメインベアリングが2個ありますからベアリング1個当たりの力はこの1/2です。
ですから、ベアリング保持部の硬さ、強度、剛性が重要で、上の写真を見ると、アルミ合金製のクランクケースのこの部分に別素材が嵌められている、というより鋳包みされています。2ストロークエンジンのクランクケースで普通に見られるものです。
これについて、CLASSIC MOTORCYCLE RACE ENGINES by Kevin Cameron, Haynes North America 2012中、TZ350についての記事では、"Production crankcase were made with cast-in-place iron saddles to support the crank bearings, but the racing case was all-aluminum~" ということです。
ただ、TZ250/350の76年以降のクランクケースを見ると、クランクベアリング保持部に鉄ライナーが鋳包みされているように見えます。これは79または80年型TZ250のアッパークランクケースの左側のベアリング保持部。

残念ながら72TD/TR、73~75TZのこの部分の写真がありません。仮に英文が正しいのなら、クランクケース鋳造工程そのものに差があることになります。
そして、ベアリング保持部への鉄ライナーの有無であれば、より硬さ、剛性、強度が必要な市販レーサーに鉄ライナーを入れるのが当然なのに、市販レーサーにライナーが入って市販レーサーにライナーが入らないなら、市販レーサーのクランクケースのアルミ合金、熱処理(有無を含めて)が違うのではないかという疑問が浮かび上がります。
仮に英文が誤りだとしても、こちら(リンク)で紹介した76年の雑誌記事「クランクケースの強度もRXとTZでは異なっている~」からも、DX/RXと72TD/TR・73~75TZのクランクケースのアルミ合金、熱処理(有無を含む)が異なっているのではないかという疑問が起きます。クランクケースの外観等に大差ないのに強度が高いのなら。
上の計算例から分るように、クランクケース左右の片側に上方向に2264G×(ピストン~コンロッド質量)、もう片側の下方向に755G×(ピストン~コンロッド質量)の力が加わるのですから、クランクケースそのものの剛性、強度も重要なのです。
2ストロークエンジンのクランクケースがどうしようもないものだと、高出力で信頼性の高いエンジンになりえません。
(続く)

実は73~75TZのクランクケース形状がよくわかりません。現存するマシンではレストア、リビルドの段階で他機種・年式のクランクケースを流用しているものもあるでしょう。そもそもレーシングマシンではエンジン積替えが実戦時に行われるのが常ですから、現役を退いた段階でオリジナルのクランクケースでなくなっていることは珍しくなかったと思います。
このTZ350もフレーム番号からすると74年型のようですが、
アッパークランクケース左上面の形状、
クランクケース左後下の赤矢印のリブの形状、
そして、クランクケース右前端に使われないネジ孔部分があること(写真なし)からすると、クランクケースは76年~TZのものではないかと思われます。
ただ、クランクケースの部品番号はTD/TRと73~75TZで共通です。そして、TD/TR、そしてTZプロトタイプというべき72年のYZ634/YZ635の幾つかの写真からすると、TD/TRと73~75TZのクランクケースは共通のようですし、上のアッパークランクケース左上面の形状、クランクケース左後端のリブはTDでは見られないのです。
これらと一般市販車DX/RXのクランクケースは酷似しており、前側フレームマウント部の違い、そして、前回書いたベアリング保持部の溝(サークリップが嵌る)の違いは鋳造後の加工によるものでしょうから、DX/RXとTR/TR・73~75TZのクランクケースの鋳型は同じではないかと思われます。
では、DX/RXとTD/TR・73~75TZのクランクケースの違いは鋳造後の機械加工の差だけなのでしょうか?
(続く)

一般市販車と市販レーサーの鋳型以外の違いについて触れておきます。クランクケース前側のフレームマウント部分の違いはすでに書きましたが、クランクケース内側にも機械加工の違いがあります。
パーツリストを見ると、クランクシャフトをクランクケースに組み付ける時に用いるサークリップの数が、一般市販車と市販レーサーで異なります。一般市販車は右端に1つなのに対して、市販レーサーは75年までは両端に2つで、76年以降はクランク中央のラビリンスシール両側の2つが加わって4つになります。
これは76年以降のRD400。
赤矢印がサークリップが嵌る溝で、ロワクランケース上端(アッパークランクケースとの接合面)にも溝が達しています。この溝の外側にもう1つ溝がありますが、オイルシールの一部が噛み合う溝です。72年のDX/RX、73~75年のRDも同じです。
この溝に加え、72年のTD/TRではクランクケース左にも溝があります。下写真ではクランクシャフト左端のベアリングがあるので分りにくいですが、ロワクランクケース上端に溝が達しています。
これは73年型TZ350。写真右側がクランク右側(クランクギア装着側)です。TD-3と同様にクランクケース左側のベアリング保持部に溝があります。
この2本の溝に加え、76年以降のTZでは中央部に溝が2本(計4本)あります。
(続く)