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レーシングマシンについての記事は「その他」にもあります。

ヤマハ0W60と0W69

ヤマハ0W69(700㏄)は0W60(1982年型YZR500)をベースにしているといわれています。


 ヤマハコミュニケーションプラザのフェイスブックにシリンダーヘッドを外したエンジン写真があります。

 (9) Facebook(エンジン)

 この写真と0W60エンジン写真(下)と比べると


 0W60の方がシリンダー間の隙間(白矢印)が大きいこと、スタッドボルトが通る穴の横の小穴(黄色矢印)の位置が少し異なることがわかります。

 0W60→0W69でボアが10mm広がったので、スタッドボルトの位置が同じなら、0W69のスタッドボルトとシリンダーの間は5mm短くなったはずですが、写真ではよく分りません。ただ、スタッドボルトとシリンダー外壁の間は0W69で少し長くなったようにも見えます。


 0W69エンジンレストア後のエンジン暖機。

(9) Facebook(排気音)







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ヤマハ0W69のYPVS

 ヤマハ0W69について、ヤマハ 1984年 YZR700(0W69) - コミュニケーションプラザ | ヤマハ発動機(リンク) は、

「~翌84年にはスライド式YPVS、サブラジエーターなどを加えて中低速域の扱いやすさと耐久性を高め~」


としています。確かに現存する0W69のYPVS(ヤマハパワーバルブシステム)はスライド式です。

 RACERS Volume 02(三栄書房2010)では

「'84年にはYPVSを鼓型からスライドバルブに変更したり」(79頁写真説明)
「YPVSのバルブをスライド式に変更したり~」(80頁本文)

と、1983年型0W69は鼓型バルブのYPVSだったとしています。

 しかし、0W69のシリンダー、シリンダーヘッドは長いスタッドボルトでクランクケースに組付けられますが、鼓型パワーバルブではスライド式パワーバルブより幅(マシンの進行方法を縦として)が大きくスタッドボルトが邪魔です。

 1981年に登場したスクエア4気筒・0W54、翌年の0W60の何れも共締ですが、そもそもスクエア4気筒で分離締あれば、スクエアに配列された各気筒の4気筒中央寄りの4つのナットの脱着ができません。といって、シリンダーの4隅の場所によって締付方法が異なればピストン焼付の原因になりかねません。
 スクエア4気筒のYPVSは、YPVSの性能・特性以前の問題でスライド式にならざるを得ないのです。


 ですから、ヤマハが「スライド式YPVS~を加えて」としているのは、1983年型0W69が鼓型YPVSだったことを意味するのではなく、1983年型0W69はYPVS無装着だったことを意味している可能性が高いと考えます。


 2009年にコミュニケーションプラザに展示されていた0W69のマシン説明板では

 0W69のベースとなったマシンを0W54と誤っていますが、1983年型では「~排気量をアップし、加速・最高速性能を向上('83年型0W69)」とし、YPVSについて書かれていないのはこのためでしょう。






0W69と0W60のスイングアーム

 これは1982年シーズン前の0W60公開写真。


 第1戦でロバーツ、シーン、クロスビー、フォンタンが乗った0W60のスイングアームはこの0W60と同じに見えます。

 Marc Fontan はオランダGPでのフォンタンの0W60で、このスイングアームもシーズン前と同型と思われます。

 Boet van DulmenはオランダGP、ベルギーGPのみ0W60に乗りましたが、Boet van Dulmen の0W60のスイングアームも同様。

 なお、ロバーツは第2戦オーストリアGP以降0W61に乗りましたが、ロバーツ用0W60は引き続きいヤマハチームと共にあったので、この0W60がvan Dulmen に与えられたと思われます。


 一方、シーズン途中で、シーン、クロスビーの0W60には補強が入ったスイングアームが装着されました。

Barry Sheene ベルギーGP

Graeme Crosby ベルギーGP

 
 さて、これは1983年デイトナ200でロバーツが乗った0W69。

 0W60とは異なり、主部分が縦方向に太いスイングアームです。


 これは現存する1984年型0W69のスイングアーム。

 1983年型のスイングアーム後部に補強が入っています。なお、このマシンのフレーム番号0W69-B-302の「3」は1983年型を示すので、1984年型のフレーム本体は1983年型を改修したものと思われます。このスイングアームも同様に1983年型を改修したものでしょう。










0W69と0W60

 0W60(500㏄)をベースにしたとされる0W69(700㏄)ですが、現存する0W69-B-302のフレーム左側には補強が入っています。

 ダウンチューブ下側(路面と平行)の外側に角パイプが追加されています(黄矢印)。フレーム右側も同様。

 そして、スイングアームピボット部の前が補強されています(白矢印)。フレーム右側ではこの補強はありません。

 これは1982年シーズン前の0W60の公表写真。


 フレームの補強はありません。ただし、白矢印の補強が入った0W60フレームは、遅くとも1982年シーズン中盤に登場しました。

 一方、黄矢印の補強の入った0W60フレームについては、1982年シーズン中の写真では確認できませんでした。
 

 

0W69(4)

 現存する0W69のフレームのバックボーン部に孔が2つあります。
 これは左側。

 
 写真では1つしかみえませんが、もう1つは燃料タンクのブリーザーホースの先のポリ容器で隠れています。

 この孔はフレームの補強パイプを装着するためのものです。これは1984年デイトナで撮影されたロバーツ用0W69。


  しかし、次のリンク先の写真ではロバーツ(No2)、ローソン(No21)の0W69に補強パイプはなく、バックボーン部の孔のみ写っています。
Yamaha’s Daytona Special, the OW69 (1984) – Rider Files


  こちらのロバーツの走行中の写真でも同様です。
1984 DAYTONA 200 - Australian Motorcycle News

Throwback Thursday: Three For The King At Daytona - MotoAmerica

 しかし、こちらの走行写真では補強パイプがあります。

(20+) Facebook

 ただし、レース中の0W69のフェアリング左右にある冷却風取入口がないので、プラクティス中の写真です。


 これはスタート時の写真で、補強パイプは装着されていません。

 この写真は次の動画から切り出したもの。



 なお、1983年型0W69ではこの孔は確認できません。1984年型で新たに設けられたものと思われます。




 

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