レーシングマシンについての記事は「その他」にもあります。
ヤマハ0W54のフレーム等についての書籍等の記述をまとめました。
1 MOTOCOURSE1981-82(Hazleton Publishing 1981)
500㏄第4戦フランス ”Yamaha had produced two new bikes, one for Roberts, and one for Sheene. Basically very shimilar to that used by Kenny for the first three Grands Prix, the engines were mounted a little lower in the frames”
500cc第5戦ユーゴスラビア "Although using the second frame developed for the discvalve machine, Kenny Roberts was still certain that the engine was placed too high in the frame which overwokred both the susupension and and the tyres.」
500㏄第6戦オランダ "Barry Sheene and Kenny Roberts also had something new for Assen in the form of new frames for their square fours that mounted the engine lower in answer to some o their criticisms about the machines' handling characteristics."
2 ライダースクラブ誌(枻出版社)
1981-9 オランダ「足廻りの改良を主たる新フレームをケニーのために持ち込む」
1981-10 ベルギー「予選2番手は、スクエア4のYZRをようやくスペアマシンまで揃えてもらったB・シーン~」
3 MOTORCYCLE RACING '81(枻出版社1982)
ユーゴスラビア「フレームを改良したマシンをユーゴに持ち込んだ。しかし、ケニーによればまだエンジン位置が高すぎ、サスペンションとタイヤの両方にオーバーワークを強いると指摘する」
オランダ「主に足廻りの改良を施したニューフレームYZRをケニーに託す」
4 RACERS Volumu19 RGΓ 500㏄タイトル奪還の使者(三栄書房)
22頁「ユーゴスラビアGPにヤマハはエンジン搭載位置を下げたニューフレームを投入してきた」
MOTOCOURSEの記述を主にストーリーをまとめると、
(1) 第4戦フランスで新型フレームのマシンが2台登場、1台がロバーツ、1台がシーンに与えられた。シーンがシーズン当初0W53(並列4気筒)に乗り、第4戦フランスGPから0W54を与えられたことはよく知られているが、フランスGPでシーンに与えられた0W54はこの新型フレーム1台のみ。
(2) MOTOCOURSEの第5戦ユーゴスラビアの記述は(1)で登場したマシンについてのもの。ユーゴスラビアで登場したとは書いていない。
(3) 第6戦オランダでさらに新新型フレームが登場。この頃にはシーンも2台体制になっていた。
MTORCYCLE RACINGのユーゴスラビアGPの記述は、MOTOCOURSE(あるいはその出典)を訳したものと思われます。ただ、フランスGPでのフレームの記述がないために、新型がユーゴスラビアで登場したかのような記事になってしまったようです。あるいは出典のフランスGPの記事を読まなかったのかもしれません。RACERSの記事もこのMOTORCYCLE RACINGの記述を参考にしたものではないでしょうか。
(続く)