レーシングマシンについての記事は「その他」にもあります。
前回の記事の続きです。
65頁の写真説明「1972年、ヤマハ契約ライダーとなったヤーノ・サーリネンは、市販レーサーTD-2ベースの水冷マシン(TD-3の先行開発車)を駆り、250㏄クラスチャンピオンを獲得。開発ライダー金谷秀夫も市販型TD-3(9月発売)で優勝」
何を勘違いしたのか分りませんが、正しくは「ヤーノ・サーリネンは、市販レーサーTD-3とTD-3ベースの水冷マシンYZ635(TZ250の先行開発車)を駆り、250㏄チャンピオンとなった。開発ライダーの金谷秀夫も第1戦にTD-3で優勝」
ライター氏は自ら作成した68頁の表が頭に入っておらず、ライター氏の頭の中では
事実 ライター氏
1972 TD-3 TD-2
1973 TD-3、TZ250 TD-3(水冷)
1974 TZ250 TZ250
なのでしょう。TD-3の発売を1971年ではなく1972年9月と勘違いしたのでしょうか。まあ、ヤマハの公式サイトも、(おそらく外部ライター氏が)1972年の水冷マシンを「水冷化したTD-2でベルギーGPを走るJ・サーリネン」とするくらいですから、雑誌屋らしい誤りといえるかもしれません。
他にもいろいろありますが、一つだけ書きます。この雑誌の記事からするとTZ250の最終型が2003年型と思われる方が多いと思います。
実際には2003年型が継続生産され、2009年まで販売されました。
2007年型で標準装着ホイールがマルケジーニ鍛造になったこと以外は変更はなかったと思います。
http://bikers-station.com/
今月号はヤマハ250㏄2ストローク特集です。
1 62-63頁、ヤマハ250㏄V4気筒レーサーについて、今になっても
RD05 90度V
RD05A 70度V
と書いている時点で、アレです。RD05Aの真横からの写真を見て60度と気が付かないのですね。雑誌屋はこうでなくちゃ。
こちらを参照。http://jfrmc.ganriki.net/rd05/rd05honbun.htm
2 タイトルに「1967」とあり、このマシンが1967年型みたいに書いていますが、このマシンは1968年型です。1967年型とは車体が異なります。
こちらを参照。http://jfrmc.ganriki.net/rd05/rd05honbun2.htm
また、63頁で「1967年に製造され、1968年に~」とありますが、どういう意味なのでしょうか?
A 1967年に試作1号車が完成し、実戦用のマシンが1968年に製作された
B 1967年世界GPシーズン終了後、1967年末までに実戦用マシンが製作された
雑誌屋は試作車も実戦車も区別しませんから、よくわかりません。
3 63頁で、RDD05がすべて空冷型みたいに書いていますが、RD05は当初の目論見に反して、水冷型のみが実戦で走りました。空冷型は1965年イタリア、日本のプラクティスのみに姿を見せただけ。
4 「機械式タコメーター」とありますが、単純にケーブルで駆動するタコメーターではありません。また「ワイアの取り出しは、上に書いたプライマリーシャフトの中央部から」とありますが、写真8ではギアボックス部上側の水ポンプ近くに見えます。
5 「レッドゾーン17000~18000から上」とありますが、そんなに回す訳はない。
タコメーターの写真で14000あたりも赤くなっている。このタコメーターは125㏄用と250㏄用の兼用と思われます。
TZの記事についてもいろいろとありますが・・・・どうしようか。
まだ、詳しく読んでいない・・・
この当時のことはあまりよく覚えていないので、大した記述誤りには気が付きません。
しかし、一つづつ記述を検証していけば、多くの誤りに気が付くかもしれません。次のような誤りがあるくらいですから。
12頁 カダローラ、ブラドル、カルダスの3人で13勝したように書かれていますが、カルダスは優勝していない。
12頁写真説明 NSR勢は結局、全15戦で10回の表彰台独占→9回?
13頁写真説明 「半世紀ぶりに」 26年は半世紀のようです。
54頁 「レアル」がコンストラクターのように書かれていますが・・・レアルはスーパーマーケット、つまりスポンサー名で、ヘルヴェのマシンのフレームはニコ・バカーだった記憶。