レーシングマシンについての記事は「その他」にもあります。
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1993年のカワサキZXR-7が取り上げられています。
64頁の1993鈴鹿8耐優勝車のカラーリング車ですが、このマシン(個体)の写真を見るのは初めてのような気がします。
この写真は現在カワサキワールドに展示されているマシンですが、RACERSの個体とは異なります。
せっかく明石まで取材に来られたのですから、神戸市中央区まで足を伸ばせばよかったのにと思います。
車検のステッカーも貼られたままです。レース当日の出走前点検のステッカーも(2008年に撮影したもの)。
参考
73頁の「ちなみに71mmのボアは、当時のホンダRVF750が72mm、ヤマハYZF750が70mmだった事から~」ですが、ホンダとヤマハの諸元が逆だと思います。
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こちらで取り上げられています。
http://www.geocities.jp/rally2341/sub10tz.htm
前ゼッケン両側の孔について、RACERS SPECIAL ISSUE 2016「世界GPの革新者 キング・ケニー率いるチーム・ロバーツの挑戦」60頁では「ラジエーター冷却用エアの取り入れ口」、63頁では「ラジエーター冷却用エアの取り入れ口、ダクトで流速の高いエアを取り込むことで、スタンダードの半分のサイズのラジエーターで同等の冷却性能を確保していた」とあります。
細いダクト2本となるとかなりの(空気)摩擦抵抗になるはずです。そんなことをするより、フェアリングのゼッケン下を少し広げてやるだけで効率的に空気をラジエーターに導くことができます。
さらに、当時、すでにキャブレター周りへの吸入ダクトが用いられていたはずなのに、(この孔がラジエーター冷却用なら)このマシンにはキャブレター吸入ダクトがないことになります。
で、61頁の写真をよく見ると、件の孔は、ラジエータへのダクトの下側(キャブレーターとシリンダーの間の仕切りの前)に繋がるように見えます。
そんな訳で、件の孔はキャブレーター吸入ダクト用と考えます。
そんなことはさておき、このマシンに対するコシンスキーの評価は「クソ」、「マシンが曲がらない」だったような記憶です。
29日発売されました。
結局、elfレーサーは、27頁で設計者自身が言っているとおり「”他とは違うことができる”ができることを示したことだ」だけだったと思います。メカニズムに必然性はなく、他の2輪とは異なることだけがウリで、誰も続く人はいませんでした。
ところで、最初のelf-Xですが、1978年にNHKで紹介されました。毎週土曜日夜7時のニュースの後の、7時20分から10分間の「海外の話題」という番組です。走行シーンはなかったと思いますが、荷重をかけサスペンションが動く様子も写っていました。おそらく初公開時の時なのでしょう。雑誌に掲載された後に見た記憶です。写っていた時間は1分もなかったと思います。
8頁に「’78年にターボエンジン搭載車として初めてル・マン24時間の総合優勝を飾ったA442Bを~」 1976年と77年にポルシェ936(ターボ)が優勝しています。
21頁左下写真のマシンのリアホイールはダイマグ製ではなくSMAC製。
誤りの拡大生産には2種類ある。
その1 元々の記事が誤っているのに、その誤りに気が付かずそのまま転記する。
その2 元々の記事は誤っていないが、引用していることを隠すために変に改変、元々の記事の背景等を理解していないため、誤った記事になる。
公開公正で取り上げたRACERSの記事で、RACERSのライター氏がWikipediaを参考にしていると思われるものがあり、誤りの拡大生産のよい例となっている。
(以下、公開公正の抜粋です)
Volume42 94頁
Morbidelliの写真説明で「木工業」となっている。「モルビデリ」、「木工業」で検索すると、https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A2%E3%83%AB%E3%83%93%E3%83%87%E3%83%AA がヒットする。この日本語版は英語版https://en.wikipedia.org/wiki/Morbidelliの”The firm began as a woodworking shop building furniture and wooden coach bodies for automobiles”を訳したようだ。英語版と同じ記述を他サイトでもよく見かける。
一方、 英語版の出典のリンク先では、”Giancarlo Morbidelli used his huge woodwork machinery firm to finance production of some superb race-bikes”となっている。英語版の記事を書いた人が「machinery」を抜かしたようだ。
Volume13 53頁
「並列3気筒では120度等間隔爆発にするとカップル振動が問題となり、180度不等間隔爆発にした場合は、同排気量の2気筒と同等か、単気筒の1/3倍程度の1次振動が発生するので~」
と似た次の文がWikipediaの「エンジンの振動」にあり、RACERSのライター氏はWikipediaの文を改変しRACERSに掲載したようだ。Wikipediaの文は言葉足らずではあるが誤りではない。
「直列3気筒エンジンでは等間隔爆発にすると偶力振動が問題となり、大きな排気量ではバランスシャフトの使用も検討される。180°クランクで不等間隔爆発にした場合は、同排気量の2気筒、単気筒エンジンの1/3程度の一次振動になる。」
50頁で、NSR250が1992年型から75度Vになったことについて、「その結果、90度Vでは必要なかった1次バランサーが追加された」とあります。
http://jfrmc.ganriki.net/zatu/rc211v-balance.htm で書いたように、最大1次慣性力の50%釣り合うようにバランスウェイトを設定すると、V型2気筒の不釣り合いは
P(最大1次慣性力) × cos((d+v)/2) になります(dは2気筒間の位相差(度)、vはV角度)
90度Vの場合は最大1次慣性力×cos((90+90)/2)=ゼロ で1次慣性力は釣合ますが、2ストロークV型2気筒の左右のコンロッドが大きくずれていますので、慣性偶力は無視できないものになります。
75度Vに話を移すと、56頁で75度Vの点火間隔は105度になっています。この場合の1次慣性力の釣り合いは90度Vと同じになります。
したがって、「その結果、90度Vでは必要なかった1次バランサーが追加された」は56頁からすると誤りです。
一方、50頁の図、96頁のクランクシャフトの写真からすると、点火間隔は105度ではなく75度のようです。この場合、1次慣性力の不釣り合いは、0.26Pになり、バランサーシャフト1本では、完全に打ち消すことはできません。