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JFRMCブログ

レーシングマシンについての記事は「その他」にもあります。

RACERS Vol5(2)

 標題の雑誌ですが、

60頁の写真5の説明「リアショックはリンクとスイングアームの接続部にエキセントリックを入れ、アジャストできるようにしてある。」
76頁の写真8の説明「エキセントリックの調整機構を備えるリンク。」

とあります。

 このエキセントリックが調整機構であり、調整後に固定されるのであれば、スイングアームは可動しなくなります。これはスズキが「E(エキセントリック)-フルフローター」と呼んでいたサスペンション機構で、エキセントリック軸部分は通常作動でも回転します。

 その初期位置を調整できるのであれば「調整機構」になり、記事は正しいことになりますが・・・
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ノブレス・オブリージュ

 次は、標題の言葉を使ってみたかったライターによるクラッシクモーターサイクリング2(2005ネコ・パブリッシング)中の記述である。

 ~素養に欠ける編集者たちが作った本は読者諸氏の支持を得ることなく、早晩消えゆくだろう。~今号では上述の問題点に対する効果的な方策として、趣味人諸氏による寄稿に頁を多く割いてみた。古来より西洋では、民の規範たる王族・貴族は戦時率先して最前線に赴くという精神(Noblesse Oblige=仏語・直訳すれば「高貴なるものの責務」だろうか)があるという。現在クラシックバイク文化の最前線に立っておられる在野の趣味人たちは、言うなれば今後の斯界を牽引すべき重責を担われる身分と私は思う。

ノブレス・オブリージュとは、Wikipediaによると、

 ノブレス・オブリージュまたはノーブレス・オブリージ(フランス語:noblesse oblige) は「貴族の義務」あるいは「高貴なる義務」のことである。英語では「ノーブル・オブリゲーション」(noble obligation)と言う。一般的に財産、権力、社会的地位の保持には責任が伴うことを指す。一般的な用法ではないが、慇懃無礼あるいは偽善的な社会的責任について蔑視的に使われることもある。また、実際の歴史では、貴族などの特権と贅沢を正当化する隠れ蓑となった側面もある。

 このライターは「身分」、「高貴」といった言葉の意味を全く理解していないようだ。バイク趣味人(あまり好きな用語ではないが)の多くは「財産、権力、社会的地位」とは無縁で、他に職業を持ちながら、少ない予算をやりくりして、資材(バイク、部品等)、資料を収集しているのである。

 ライターはバイク記事を書くことを職業にしている時点で、正確な記事を書く責務がある。それができないのなら、「メーカー取材、イベント取材、資料収集等に関して、私は趣味人より恵まれた立場にあるが、知識はないので、知識のある方に記事を書いてほしい」というのが基本的な姿勢であるべきだ。もちろん、これは恥ずかしいことではない。得手不得手は誰にでもあるからである。

 それにも関わらず、バイク趣味人に対して「ノブレス・オブリージュ」、「高貴」、「責務」、「身分」という用語を使ったがために、「趣味人は、その知識を雑誌のために吐き出して、雑誌の売り上げに貢献する義務を持つ身分」という文になってしまった。プロ意識に欠けた雑誌屋の本音を垣間見たように思う。

RACERS vol05

 標題の雑誌を購入しました。
 いつもながら発売を楽しみにしており、今回も発売当日に購入しました。今回も、vol03同様、スズキが保存しているマシンの撮影ができなかったため、というかそのおかげというべきか、SERT(フランス)に保存されているマシンの写真が掲載されています。スズキが保存しているマシンは見たことがありますので、うれしい誤算となりました。
 また、vol03と異なり、GSX-R全体の変遷が分りにくいのが難点かもしれませんが、当時の動きを知っている人にとってはあまり気にならないでしょう。

 実のところ、私は「油冷」をあまり評価していません。単純に冷却媒体としてみた場合、油より水の方が優れているからです。もちろん、油でしか冷やせない部分は油に頼るしかありませんが、その他の部分は水で冷やした方がよいのです。冷却媒体として油が水より優れているのなら、F-1エンジンは水の冷却経路に水の代わりに油を入れていたことでしょう。結局、油冷は空冷の改良に過ぎないのです。
 
 記事中に「熱の発生」という言葉が用いられますが、冷却損失は、出力、熱効率が変わらなければ大きくは変わりません。「熱の発生」ではなく、「冷却能力の不足による局部的な温度の増加」、「局部周辺空気温度の高温化及び輻射熱量の増大」だと考えています。
 46頁左下の「1秒間に20ℓものオイルをヘッドに供給するシステム」は「1分間に20ℓ」の誤りですが、水冷の冷却水流量に比べれば、悲しい程少ない量に過ぎません。

 もちろん、エンジンの性能はある要素だけで決まるものではありませんし、レーシングマシンとして見た場合、その性能はマシン総体で考えるべきです。だからこそGSX-Rがあれだけの成果を挙げることができたのでしょうが・・・

RACERS Vol4

 タイトルの雑誌を購入しました。1987~1990頃のホンダNSR500特集です。
 
 前作と同様、貴重な資料となっており、特に1989年型NSR500のフレームについての記述は特筆すべきものです。私も1989年のNSR500については関心がありましたので、今回、ホンダから公開された資料を参考に調べ直したくなりました。

 全体の構成には?がありますし、細かい間違い(勘違い?)もありますが、そんなことは大した問題ではないと感じさせる内容です。

 

ヤマハ 500/750並列4気筒のクランク

RACERS Vol2(三栄書房)34頁に0W35(1977-78年型500)について、以下のような記述があります。

「並列2気筒・250ccのパワープラントを横に2基並べたようなレイアウト、左右2気筒ずつのサブアセンブリーを中央のカップリングギアで連結したクランクシャフト構造、そこからプライマリーシャフトを介して~といった、エンジン設計の基本構想は初代YZR500(0W20)以来変わらずに受け継がれている。」

 カップリングといえば軸と軸を繋ぐものを指すと思います。1981年のTZ250は右クランク左端のギアが左クランク右端のギア内側に噛み合うようになっていました。この構造であれば「中央カップリングギアで連結」になります。

 しかし、1980年型TZ500のパーツリスト図
http://noda-kenichi.hp.infoseek.co.jp/ow45/4a0-2.jpg
では左右クランクのギアは連結されておらず、それぞれのギアがジャックシャフト(プライマリーシャフト)上のギア(1つ)に繋がる構造です。

 上の記事のライターはヤマハ500/750のクランク構造をTZ250のクランク構造と同じと勘違いしたようです。

 さて、この動力取出し機構は、1992年以降のホンダNSR500でも同じです。
http://www.geocities.jp/noda_keni/h/00nsr500/00nsr500.htm
 
 そういえば「1軸クランク・2ストローク500cc4気筒はホンダだけが製作することができる」と書いていたジャーナリストがいましたね。

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