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レーシングマシンについての記事は「その他」にもあります。

得点が同点の場合の扱い(3月23、25日追記)

1967年の500㏄クラスはアゴスチーニとヘイルウッドが有効得点46点で同点、優勝回数も5回で同じですが、アゴスチーニがチャンピオンになりました。このことについて「ホンダWGP参戦60周年 挑戦と勝利の軌跡」48頁では「~同点。優勝回数も同じ(5勝)だったが、総合ポイントで6点負け~」とあり、有効得点が同点で優勝回数も同じなら、全レースで挙げたポイント全ての合計点でランキングが決まるとされています。

 有効得点が同点の場合は優勝回数で決まるとされる前は、有効得点の算定対象得点の次の得点で決まっていました。次例で説明します。

・レース数11で有効得点はベスト6戦の成績を算定
・Aライダーの戦績が、1位4回、2位2回、3位2回だったとすると有効得点は8×4+6×2=44点
・Bライダーの戦績が、1位4回、2位2回、4位5回だったとすると有効得点は8×4+6×2=44点
(1位から6位までの各得点は8、6、4、3、2、1

 この場合、有効得点に算入した「優勝4回、2位2回」の次の戦績、つまりAライダーの4点(3位)、Bライダーの3点(4位)が比較されてAライダーがチャンピオンということになります。総合得点はAライダー52点、Bライダー59点ですが。
 そして、これが優勝回数で決まるようにレギュレーションが改訂されたのです。レギュレーションが改訂されていきなり総合得点が出てくることが不自然です。改訂前、改訂後の流れからすると、優勝回数が同じなら「2位の回数」で決まるのが自然です。

 「ホンダWGP参戦60周年 挑戦と勝利の軌跡」のライター氏がどんな資料を読んで「~総合ポイントで6点負け~」と書いたのか知りたいところです。

 これは想像ですが、

〇レギュレーションでは得点の算定法が記述されているだけであって、日本語の「有効」に相当する言葉は使われていない。
「総合得点」という言葉から「総合」された得点に意味があるように読めるが、本来は「単純合計得点」とすべきもの。ランキング表を作成するときに本来の得点(有効得点)だけでなく、単純合計した得点が記載されることがあるだけ。
〇1967年500㏄クラスの場合、優勝回数が同じで単純合計点でアゴスチーニが上位なので、単純合計点で決まったとライター氏が勘違いした。

 なお、1969年のサイドカー世界選手権のランキングを見ると、Schauzu、Linnarzの有効得点は38点と同点で、総合得点はSchauzu38点(有効得点と同じ)、Linnarz50点でしたが、2位の回数(2対1)でSchauzuが上位になっています。

(3月23日追記)
 50 YEARS OF MOTO GRAND PRIX(Hazleton Publishing 1999)では、"Both had won five rounds so second places came into play"とされています。Bothはもちろんアゴスチーニとヘイルウッドです。

(3月25日追記)
 こちらも「総得点」派の記事です。
https://lrnc.cc/_ct/17153034



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