レーシングマシンについての記事は「その他」にもあります。
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1970年に一般市販車であるヤマハDX250(輸出名DS7)、RX350(同R5)が登場し、ヤマハの250ccと350ccの並列2気筒エンジンのクランクケースが共通化されました。そしてこれら一般市販車のエンジンをベースに空冷市販レーサーのTD-3/TR-3のエンジンが製作されたのです。
1973年には一般市販車がモデルチェンジしピストンバルブ吸気→ピストンリードバルブ吸気になりましたが、市販レーサーはピストンバルブ吸気のまま水冷化したTZ250/TZ350にモデルチェンジしました。
これらマシンのクランクケースの基本型は同じで、この基本型のクランクケースが用いられた最後のマシンは250cc一般市販車RZ250Rです。1988年にマイナーチェンジされたものが最終型となりました。このマシンの製造停止がいつかは知りませんが、このクランクケースが登場してから基本型を保ちながら約20年間、様々なマシンに用いられたことは特筆すべきことだと思います。
さて、基本型は同じであっても、全く同じではありません。例えば1979年に発表された水冷のRZ250/RZ350(RD250LC/RD350LC)では冷却水が通るごく短い経路がクランクケースを設けられましたから、以前の空冷版からクランクケースが変更されたことが分ります。
で、一般市販車が水冷になる前の空冷市販車、水冷市販レーサーについて、クランクケースの部品番号中の機種を示す3文字がどうなっているか整理しました。
一部、不明な機種もありますが、一般市販車とレーサーではクランクケースの機種記号が異なり、一般市販車/レーサー、それぞれの区分で250と350(400)のクランクケースが共通であることが分ります。
ですから、一般市販車とレーサーではクランクケースが異なると思われます。では、その差は「メーカーサイドで市販車用クランクケースに追加工してレース用にする」程度のものなのでしょうか?
(続く)
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