浜松市美術館で開催された「オートバイデザインの半世紀」特別展でスズキRS67-Ⅱが展示されていたのをご覧になった方も多いと思います。このような催しが開催されたり、浜松駅構内にバイクが展示されているのが「浜松市」だと感じさせますね。
さて、このバイクですが、暗い展示室に置かれていたので、細かいところが分りにくかったのですが、どうも
・フレームはS7-2-1
・エンジンはS8-2ではない
つまり私が見たことのあるS8-2/S7-2-1からエンジンが積み替えられているようです。
そんなわけで
http://noda-kenichi.hp.infoseek.co.jp/rs67/rs67-2.htm
にも、エンジンが積み替えられた可能性について加筆しました。
http://noda-kenichi.hp.infoseek.co.jp/ow70/ow70honbun3.htm
に現存するマシンを追加しました。テスト用マシンと聞いて、1983年日本GPでの平選手のマシンかと思いましたが、そうではなく、ボトムリンクサスペンション車の開発テストのために製作されたものです。
コミュニケーションプラザに展示されていますが、もうすぐ入れ替えられる予定です(姿を消します)。
今回の燃費は21.5km/lでした。
http://vitz1f.ninja-x.jp/fc/fc1.htm
今回の燃費がそれほどでもなかった要因として、
・酷暑(走行距離の95%以上は気温35℃以上)でエアコンの負荷が高かった。
・5人乗車で重量が通常(乗車3人以下)より100kg以上重たい状態で140km程、登坂の多いコースを走った。
ことが考えられます。
登坂の件ですが、登坂時はエンジンの熱効率が上がりますが、それ以上に「増加する仕事量」が大きいため燃費が悪化します。そして、登坂の後が緩い下り坂であればよいのですが、急な下り坂では登坂で溜めた位置エネルギーをエンジンブレーキで無駄に消費してしまいます。
よく「下り坂は燃料カットで燃費がよい」と言われますが、登坂時に増加する仕事量からみれば、燃料カット分は大したことはなく、結果としてアップダウンの多いコースは燃費が悪化するのです。もちろん、車重が大きくなればなるほど悪化します。
標題の頁
http://noda-kenichi.hp.infoseek.co.jp/zakkan/degner-s.htm
の末尾に次の文を追加しています。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
以下は「世界二輪グランプリレースに出場したホンダレース用エンジンの開発史」(八木静夫、HONDA R&D Technical Review 1994)の記述である。ホンダが当時、モンディアル125ccレーサーを入手しテストしたことはよく知られているが、ホンダが「モンディアルのまねをした」と言われないのは、モンディアルが単気筒2バルブなのに対してホンダが2気筒4バルブになったからだろう。ジャーナリストにもこの程度の違いは分るようだ。
| RC140 1958年、本格的なTTレース出場を目指した125ccエンジンの開発に当り、過去のレース記録の調査から120km/h以上のスピードを要求され、そのためには少なくとも17PS(136PS/L)以上は必要と判断し、目標出力を20PS(160PS/L)と定め4月にRC140(φ45.0×39.0×2)の設計に入った。~その当時、我々は幸運にもイタリアの市販レーサであるモンディアル125ccを入手することが出来、急遽その性能解析を行った。最高出力は16.5PS(132PS/L)/11500rpmで、排気系のディフューザ効果など学ぶべきことが多くあった。
RC141 RC141の試作およびモンディアルの解析により本田社長および担当者から次々と新しいアイデアが出され、10月には改良モデルRC141(φ44.0×41.0×2)のレイアウトに入った~
|