「誤った歴史」
http://jfrmc.ganriki.net/zakkan/cooper/honda-cooper.htm
の末尾部分を改筆しました。
ホンダの中村良夫氏(故人)は、「ホンダが1961年末にクーパーF-1を購入したが、マッキンタイヤ未亡人を救済するためで、ホンダF-1の参考にする意識は全くなかった」としていました。
しかし、1961年末は誤りで、1962年10~12月頃ではないかと考えています。その時期であれば、ホンダF-1の参考にする(F-1とはどんなものかを把握するため)意図がホンダになかったとはとても考えられません。
これまで(改筆前)、中村氏の誤りについて「意図的に間違えたのか」としていましたが、もっとはっきり「「クーパー・クライマックス購入とホンダF-1参戦計画との直接の関連はないと思わせたい」思いが記憶を誤らせたのか」と書きました。
ここでは中村氏の誤りについてこれ以上言及するのは避けますが、購入時期が「61年末」か「62年末」かによって(事実認識の相違)によって、ホンダの意図の推定(評価)が大きく変わります。
公開校正
http://jfrmc.ganriki.net/zakkan/kousei/kousei.htm
で様々な誤りについて取り上げているのも、正確な事実認識なしに正当な評価はできないと考えているからなのです。
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タイトルの記事
http://jfrmc.ganriki.net/ow74/ow74.htmですが、「3 シーズン後公開」以降について、記述、写真を追加しています。
また、85鈴鹿8時間でのフレームパッチについて記述を修正しています。
昨日公開しましたタイトルの記事
http://jfrmc.ganriki.net/ow74/ow74.htm
ですが、鈴鹿8時間の記事中に誤りがありました。訂正しお詫びします。
誤「ゼッケン21Tにもフレームパッチがないが、全日本選手権で当初使用されたパッチ無の改良型(別タイプ)と思われる。」
↓
正「ゼッケン21にもフレームパッチがないが、全日本選手権で当初使用されたパッチ無の改良型(別タイプ)と思われる。」
また、フレームパッチが分かりにくいというご意見をいただきましたので、次に箇所に写真を追加しています。
・シーズン後公開マシン(全日本選手権仕様)
・現存するマシン
ところで、フジミから発売される0W74(FZR750)のプラモデルですが、
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B004WBC10U/harumakisdigi-22
からすると、現存するマシンをそのままモデル化したようですね。
このプラモデルはフレームパッチ無、スイングアームパッチ無ですから、
・鈴鹿8時間決勝を走ったマシン(プラクティスでは21T)ではなく、プラクティスでゼッケン21だったマシン
・このマシンは、プラクティスの後半はスイングアームパッチ有なので、おそらくフリープラクティス限定仕様になる。プラモの後輪は18インチですが、21がプラクティスで後輪18インチを使用したのであれば。
まあ、レーシングマシンは同機種名であっても仕様が異なることが珍しくありません。プラモデルでは雰囲気が楽しめればいいと思います。
ただ、テールカウルの「YAMAHA」だけは「TECH21」にした方がいいでしょう。
タイトルの頁を公開しました。
http://jfrmc.ganriki.net/ow74/ow74.htm
以前に
http://jfrmc.tou3.com/Entry/117/
で、1985年鈴鹿8時間でロバーツ/平が乗った21、21Tの識別点を書きましたが、実はフレーム、スイングアームが異なっています。外装の違いは識別点に過ぎません。もちろん、今回記述したフレーム/スイングアームの違いも外観から分るだけであって、さらに種類があるかもしれません。
現存するマシンは鈴鹿8時間決勝を走ったマシンでないことは間違いありませんが、このことを知って残念に思われる方も多いと思います。しかし、レーシングマシンは置物ではありません。レーシングマシンとしての価値がある限り、レースやテストで損耗したりすることもあるのです。
ただ、海外にレースやテストのために送られ、そのままになっている例は少なくありません。もし、ロバーツ/平のマシンもそうならば日本に戻ることを願って止みません。
http://jfrmc.ganriki.net/zatu/pvs/pvs.htm の末尾に加筆した記事で紹介した
MotoGP Technology Second edition (by Neil Spalding, Haynes2010の訳本がスタジオ タック クリエイティブから出版されていましたので、借りて読んでみました。こなれていない直訳が多いのと、誤訳もあります。
直訳の例
原文93頁
Building an engine that performed similarly to the two-strokes on track, and then not doing enough to eliminate the difficulties going into the corners, meant that the Yamaha was outclassed by the old two-strokes during the first three Grands Prix.
訳本93頁
サーキットで2ストロークと同じような性能を発揮するエンジンを作りながら、コーナーに進入する際の困難さを排除することが充分できないことは、ヤマハが最初の3つのGPで、古い2ストロークに劣ることを意味した。
下線部は次のように訳した方がいいと思います。「コーナーに進入する時の困難さを解決できず、ヤマハはシーズン序盤の3つのGPで従来の2ストロークに劣る結果になった。」
誤訳の例
原文156頁
For more power, engine designers need to get the engine to breathe better, and more often. Bigger ports and valves help the breathing but, to maintain the mid-range power, the overlap between the inlet and exhaust phases has to be minimized. Despite the larger, heavier valves that the larger ports dictate, the valve opening period has to be as short as possible. That means the speed with which the valve is lifted from its seat to full lift and then back again has to be as high as possible.
訳本156頁
より多くのパワーを得るために、エンジン設計者はエンジンにもっと効率的に、もっと頻繁に呼吸をさせる必要があった。径がより大きいポートとバルブは吸排気を助けたが、ミッドレンジのパワーを維持するには吸気と排気の作用角のオーバーラップが最小限でなければならなかった。径のより大きなポートには大きくて重いバルブが必要
だが、バルブが開いている時間はできるだけ短くなければならない。つまり、バルブがシートに密着している状態からフルリフトまで開き、再び閉じるまでのスピードができるだけ速くなければならない。
下線部は「にもかかわらず、バルブが開くのに要する時間ができるだけ短くなければならない。つまり、バルブがバルブシートから最大リフトまで開くスピード、そして閉じるスピードができるだけ速くなければならない。」です。
バルブが開いている時間・リフトの面積を多く取りたいが、オーバーラップは小さくしたいので、バルブが開いていく速度、閉じていく速度を高くする必要があるということだと思います。
また、原文の「accelaration」は加速という意味と加速度という意味がありますし、162頁の「jerk」も「加加速度(あるいは躍度)」と訳さないと何のことかわかりません。このあたりは物理の話なので、訳者の限界なのでしょう。
まあ、訳文を読んでいておかしな記述は直訳、誤訳なので、本当はどうなのか推測する楽しみもあります。ただ、引用する場合は要注意です。