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JFRMCブログ

レーシングマシンについての記事は「その他」にもあります。

RACERS Volume 48

http://jfrmc.ganriki.net/zakkan/kousei/kousei26.htm
 で取り上げていますが、冒頭の記事を以下のとおり修正しました。

 全日本選手権がフォーミュラ750(F750)だったという記事をよくみかけますが、ひょっとしたらFL750(フォーミュラ・リブレ750)と混同しているのか。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 本号は1973年から1981年のヤマハ500/750cc並列4気筒レーサーを取り上げている。このうち、500㏄は世界GPがその中心舞台だったが、750㏄は フォーミュラ750(F750、1976年までFIMプライズ、1977-79は世界選手権)、全日本選手権、その他の国際レース等が主な舞台だった。本号では全日本選手権もFもF750と書かれている。ウィキペディアの記述を本号のライター氏も信用したようだ。また、市販車ベースであることが義務付けられたレースに、ヤマハ500㏄ファクトリーマシン=YZR500がTZ750の改造車と認められて出場できたとも書かれている。
 本号の最大の問題点はこのように「当時のレースがどのようなものだったかを知らないライター氏が思い込みだけで記事を書いている」ことにある。

 F750、全日本選手権何れのレギュレーションもマシンの由来についても規定があったが、同じ規定ではなかった。

 F750は1974年までは200台以上生産された「市販車」のエンジンを使用することとされていた。フレームの由来に制限はなく、カワサキH2R、スズキTR750(XR11)いずれもフレームは市販車と全く異なる マシンがF750に出場していたのはこのためである。そして水冷シリンダーブロック、シリンダーヘッドが空冷の一般市販車と明確に異なる(クランクケースも実は同じではない)市販レーサー・TZ350も 「市販車」には違いないので、F750に出場できた。そして1974年、市販レーサー・TZ750はレギュレーションに適合しないとされたが、1975年になるとF750は「25台以上生産されたマシン のエンジン」になったのでTZ750はF750適合になった。同時に最低排気量が251㏄から451㏄に引き上げられたため、TZ350はF750不適合になった。そして1979年には生産台数の制限はなくなった。

 F750用にTZ750が市販されたにも関わらず、1974年3月31日、FIM春期会議でTZ750がフォーミュラ750の規定に適合しないことが決定された。 この混乱の原因はF750の曖昧なレギュレーションと市販レーサーTZ350の出場が1973年に認められていたことが原因であり、FIM自身の責任である。

 一方、全日本選手権は公認車両制で、1972年から市販レーサーも公認対象となった。H2R、TR750はエンジンが一般市販車ベースであっても公認車両にはならず、FL750(フォーミュラ・リブレ750)として出場することはできた(ランキングポイント対象外)。市販レーサーTZ350も公認車両であり、全日本選手権750㏄クラスはF750ではないので、1975年にF750規定に不適合となったTZ350も全日本選手権750㏄クラスに出場することができた。また、公認車両とは異なるシリンダーヘッド、シリンダー等も「公認パーツ」として公認されれば装着することができた。

 エンジン関係では、1973年シーズンのホンダCB125S(4ストローク125㏄空冷単気筒)用シリンダーヘッド等、1978年シーズン終盤に登場したホンダMT125R用水冷キットが記憶にある。

 1974年日本GP、1975年日本GP750㏄クラスにヤマハYZR500が出場しているがFLとしての出場であり、TZ750の改造車として認められたからではない。そもそもTZ750は少なくとも1976年シーズン終盤までは公認車両ではなかった。

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デスモのフリクション



http://jfrmc.ganriki.net/zatu/pvs/pvs.htm

で、ドゥカティ・ジャパンが発表したデスモのフリクションの計算結果を読み取って作成したグラフを掲載しました。

 こちらで元データを引用しているので紹介します。
https://twitter.com/TFR_BIGMOSA

デスモドロミック

ニューマチックバルブスプリングという記事を2008年7月に公開し、デスモのフリクション(摩擦損失)についても記述していました。

ドゥカティジャパンから架空V8エンジンについての計算結果が公表されていましたので、その内容を末尾の「補足3」に加筆しました。

デスモの摩擦損失が高回転でバルブスプリングエンジンより大きくなることは、技術者が「その気になって考えれば」分ることだと思います。

「どんな高度な理論も基本的な理論の上に成り立っている」
「どんな理論(高度であれ基本であれ)も前提条件があって成り立っている」
「その気になって見なければ大事なことは見えてこない」

仕事をする上での私の教訓です。

SUZUKA Sound of ENGINE

http://www.suzukacircuit.jp/soundofengine/

SUZUKA Sound of ENGINE が開催されます。スポンサーの関係か4輪中心のイベントになっているのが残念です。ただNSR500等が走行することも今月になって発表されています。昨年の例からもさらに走行する2輪が増える可能性もあります。

私が見に行くかどうかは今のところ未定ですが・・・

ヤマハ 0W24 とRudi Kurth製作のマシン

http://jfrmc.ganriki.net/ow24/ow24.htm の記述を修正しました。

Rudi Kurthについては、レーシングサイドカーのドライバー+コンストラクター+エンジン大幅改造者として知っていましたが、ソロ(サイドカーではないということ)のマシンも製作していたとは知りませんでした。で、発見した写真を見ると、0W24編で紹介した写真のマシンに酷似していることが判明しました。Kurthのマシンが日本でテストされていたとしか思えません。そんな訳で、0W24編の記述も修正しました。

それにしても、40年以上前の情報を今になって新たに発見することができるのも、今の時代だからと痛感します。私のレベルが低いだけかもしれませんが。

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