タイトルのものを買いました。このシリーズ、ホンダのマシンが取り上げられるときは、ホンダの協力もあって水準以上の内容になりますね。今回も1985年のNSR500/RS250RWについて詳細なデータ等が示されています。
まだ、ざっと読んだだけですが、例によって気になる点をいくつか。
〇41頁左下のペルノーのマシンがタンデムツインになっていますが、並列2気筒・ロータリーディスクバルブです。設計者はジャン・ビダロだった記憶。こちらを参照。
http://www.appeldephare.com/motos/pernod.html
〇74頁右上の写真説明で「ジェネレーターはアウターローター式だが、翌年のNV0Cからはよりコンパクトなインターローター式」とありますが、写真のものもインナーローターに見えます。インナー、アウターの違いはコイルの内側(軸側)に回転部があるか、コイルの外側に回転部があるかの違いです。
〇77頁のRS250RWの諸元で「180°等間隔(90°-270°)」とありますが、90°-270°の間違いです。まさか
90-270=-180→180°
と考えたのではないと思いたいですが・・・
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http://jfrmc.tou3.com/Entry/72/ で書いた記事です。
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似たような文章をライダースクラブ今月号81頁で読みました。
「4サイクルエンジンを2回転で0.02psとすると、1分で100回転すれば1ps」
「馬力は同じトルクを単位時間にどれだけ発揮するか」
この文を書いたのは「ネモケン」氏ということですが、氏は「馬力とは何か」以前に「単位時間にどれだけ」の意味すら理解していません。当然のことながら、ニュートンの第2法則(F=ma)も理解していないでしょう。
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今月号のライダースクラブ誌66頁に「1回の燃焼爆発で0.1馬力」、「1分間に100回繰り返せば10馬力」という記事がありました。前回の記事は単なる勘違いではなく、ネモケン氏は仕事量と仕事率の違いを理解していないことがよく分ります。ただし、「力とエネルギーの違いを理解しない自動車製造会社の社長」がいたのですから、自動車製造会社はネモケン氏を笑うことはできませんね。
また、69頁には
・電動バイクには変速機はない
・電気モーターも抵抗値を変えて変速
ということが書かれていますが、「速度を変える機器」と「変速機」を混同しているようです。この理屈からすれば、「ガソリンエンジンのバイクはキャブレター(又は燃料噴射ポンプ+スロットルバルブ)で「変速」する」ことになると思います。
ところで今回の記事は変速機に関するものですが、66頁にカワサキKR3(2ストローク125ccV型4気筒)が14~16段変速である旨書かれています。
1960年代のレーサーのエンジンがピーキーだったことを言いたいからといっても、ちょっと間違え過ぎですね。
30年前でしたら、間違いだらけであっても、レース関係や新車情報でそれなりの価値がありましたが、今のライダースクラブ誌にどんな価値があるのでしょうか。
タイトルのことについて、いつもの公開公正ではなく、「雑学」で公開していた「YZR-M1の出力」で示していたヤマハの過去の公表値との対比という形で「990㏄YZR-M1の出力」として公開しました。
http://jfrmc.ganriki.net/zatu/yzr-m1-3/yzr-m1-3.htm
その中で、2002、2003のYZR-M1の最高出力時回転数の公表値が14750rpmであることに疑問を投げかけていますが、もちろん、間違いではない可能性も十分あります。ただ、私だったらこれまでの公表値と違いがありすぎるので、取材時に確認するとは思います。