レーシングマシンについての記事は「その他」にもあります。
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70頁のマシンについて「リンクに直接接合する三角形のスイングアームは最終の’82年型のみ採用」とあります。
実は1980年、バリントンが乗ったKR250の後サスペンションアームに2種類あり、新型が三角形アームです。バリントンは旧型を好んだようですが・・・
また、71頁のマシンについて、後サスペンションのロッカーアーム(ベルクランク)が70頁のマシンと異なり、サスペンションアームに補強が入っていることから「’83年向けの先行型」という解説がされていますが、70頁の後サスペンションアームが’80年型である可能性が高い以上、大きな疑問符が付きます。
なお、RACERS Volume 06 36頁に、鈴木健氏が「カワサキのGP撤退の決断を知ったのは(1982年)7月くらい」とありますので、KR250に’83先行開発型が存在した可能性はそもそも低いと思われます。
ところでライター氏は「接合」の意味を知っているのでしょうか?
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78頁に、平松氏、阿部氏が小島松久氏の誘いで、1976年10月のF1世界選手権イン・ジャパン(富士)に行き、そこで見たブラバムBT45のフロントサスペンションにヒントを得て、平松氏がカワサキKR250のユニトラックサスペンションを設計したことが書かれています。
一方、14頁には、「前年(1976年)秋の全日本・日本GPで'77年型プロトタイプ(ユニトラックサスが投入され」とあります。1976年の雑誌にも日本GPでのユニトラックサスペンションのKR250の写真が掲載されています。
さて
F1世界選手権イン・ジャパンは10月24日に開催されました。
二輪の日本GPは10月9、10日(250㏄クラスは9日)に開催されました。
したがって、78頁の記述は誤りです。
実は平松氏自身が勘違いしています。ロードライダー誌2010-4でも「富士のF1でブラバムのフロントリンケージを見たんですね。BT44だったかなあ」、「KE007とゆーF1マシンで富士に参加してたんでボクとアベを手伝いに来いと呼んでくれたんですよ~~~すぐに試作に入りました」とあります。後段は明らかに1976年のことです。RACERSのライター氏は、この記事をベースに「1976年だからBT44ではなくBT45」と修正したのでしょうか。
BT44は1974年秋のF1デモ走行で走っています。
KE007は1976年全日本F2000第3戦(決勝日は8月8日)の期間中にティレル007(星野)と共にテスト走行を行っています。これ以外にも富士でテストを行っていたでしょうが、BT44が走ることあったのでしょうか?それとも、平松氏がBT44を見たのは1974年秋のことなのでしょうか。
このように「記憶」はいい加減なものです。

Sound of ENGINE に行ってきました。その感想を書く前に、RACERSが発売されました。KR250/350ですが・・・いくつか気が付くことがありますが、取り急ぎ一つだけ。
86頁「シリンダーのFの文字も後期のものである(シリンダーの仕様はA~Fまでは順番通り、その後M/R/Sと進む)」
写真では、前シリンダー/シリンダーヘッドに「F」、後シリンダーヘッドに「R」とマジックペンらしきもので書かれています。このF、Rは単にfront、rearの略で、一度組みつけたシリンダー等を、前後で別々に管理していただけだと思います。
で、シリンダーを観察すると前:M-5、後:M-2と刻まれており、これが仕様を表していると思います。
オールドタイマー誌に現存する昌和クルーザーSL 125㏄が掲載されていました。現オーナーの富成さんが入手された経緯を知り、その熱意にも敬意を表する次第です。
記事で気が付いたことがあります。現存マシンのフェンダーの「L6」ですが、35頁の写真のゼッケン101のマシンにも書かれています。隣のマシンにも「L8]と書かれています。レーシングマシンでは、ナンバープレートのあるマシンと異なり、個体を区別するためにフレーム番号が重要になります。フレーム番号自体は大した意味がなくても、現場で区別するために意味があるという意味です。
1960年代のヤマハファクトリーマシンは125:RA~、250:RDですが、
エンジン番号 フレーム番号
RA A~ R~
RD D~ R~
でした(「~」は数字)。
このマシンは「SL」なので、ヤマハの例に倣うなら、「L6」はフレーム番号ではないか、それを分りやすくするために(車体を識別しやすくするために)フェンダーに書いたのではないか、という気がします。そうならエンジン番号は「S~」になりますね。
なお、SL に関係ありませんが、33頁、コレダRBはピストンリードバルブではなくピストンバルブ、カウル付ではなくカウルなしです(カウル付は練習車RAです)。
買いました。
VTR1000SPW特集です。
http://www.geocities.jp/noda_keni/h/vtr1000/vtr1000spw.htm
です。
このあたりのマシンについてはよく知りません。そんなわけで楽しく読ませてもらいました。
車体の開発に関してはもちろん、90-630度間隔点火使用が基本的に用いられたことも初めて知りました。
細かいところでは
74頁の写真4写真説明「ラジエーターは~細かく分割されている」
→2分割でしたら普通ですから「細かく」とは言わないですよね。車体右下(写真向かって左下)のオイルクーラーを水ラジエーターと勘違いしたようです。
74頁写真5説明「タコメーターの6000回転付近にシフトポイントと思われる赤テープが貼られている」→68頁では「1万でシフトアップ~」とあります。耐久性云々としても6000は低すぎます。考えられる可能性としては、「レースではなく何らかのイベントで走った時の仕様」でしょうか。